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60代の半分以上がスマホに。ガラケーを辞めたシニアにあるプライド

松本すみ子
松本すみ子
2017/08/09

崩れた「ガラケーからシニア向けスマホ」の図式

 

ところで、図1や図2では「シニア向けスマートフォン・フィーチャーフォン」が分けて数値化されていた。もう一度、図を振り返ってみると、60代での「シニア向けスマートフォン・フィーチャーフォン」利用率は3.9%70代では10.9%と、CMでよく見る割には振るわない。

携帯各社やメーカーは、なかなかスマホに切り替えてくれないシニアに向けて、苦肉の策として、ガラケーから簡単な操作で使いやすいシニア向けスマホに、いずれ慣れたところで、通常のスマホに移行という図式を思い描いていたようだが、どうやら、あまり成功してはいないようだ

 

それはなぜか。1つ目は、メーカーがスマホの使いやすさを研究した成果ともいえる。

 

2つ目は、図3にあるように、パソコンなどでインターネットに親しんできたシニア世代にとって、スマホもそれほど難しいものではなくなったということ。55歳の人は5年たてば60歳になり、60歳の人は65歳になる。シニアではあるが、すでにスマホには親しんできた世代だ。

 

そして、3つ目が最も重要なポイントだ。
シニア向けというものには、多かれ少なかれ、拒絶反応を持つ傾向がある。私の仲間でも、シニア向けスマホを使っている人は少ない。持っている人に、なぜそれを選んだかと聞くと、子供が買ってくれたなどという場合が多い。実は、本人はあまり納得していない

なぜなら、いかにもシニア仕様の大きなボタンが並んでいたり、利用法が制限されていたりと、自分のスマホはいかにもダサいように見えるのだ。友人たちは自分で選んだスマホを、好きなケースやカバーに入れて持ち歩いている。「あっちがいいな」。

 

スマホが使えるかどうかはともかく、シニアといえど、おしゃれでかっこいいものが欲しいのである。特に、団塊の世代などはデザインにもうるさい。ちなみに、iPhoneはシニアにも人気だ。操作はそのうちできるようになる。シニアのためと思ったことが、シニアの気持ちに響いてなかったといえる。

 

そうしているうちに、格安スマホが登場した。いつも行っているスーパーでも買えたりする。早晩、シニア向けスマホは消えていく運命にあるのではないだろうか。

 

image by: Shutterstock

松本すみ子

シニアライフアドバイザー。2000年から団塊・シニア世代のライフスタイルや動向を調査し、発信中。全国各地の自治体で「地域デビュー講座」の講師なども務める日々。当事者目線を重視しています。
http://www.arias.co.jp/

60代の半分以上がスマホに。ガラケーを辞めたシニアにあるプライド
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