考えるな、トマトを投げろ。無心で騒げる奇祭「La Tomatina」

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2018/12/11

街中が比喩ではなく真っ赤に染まる“La Tomatina”、日本語でいう「トマト祭り」が世界に知られ始めたのは、2000年代になってからでしょうか。

毎年8月最後の水曜日にスペインのバレンシア州・ブニョールで行われるこのお祭りは、大量のトマトを投げ合うという、普通では考えられない催しが注目を集め、現在では毎年2万人もの人々が集まるお祭りになりました。

スペインのお祭りは何もかもが派手ですが、このトマト祭りも例外ではありません。今回、日本でのことなど何もかも忘れて、とにかくはしゃげるトマト祭りに参加してきました。さっそく、トマト祭りの歴史とあわせ、お祭りの様子をご紹介します。

トマトにまみれる「トマト祭り」の起源とは

image by:goffkein.pro/Shutterstock.com

毎年8月の最終水曜日に行われる”La Tomatina”、実は起源がはっきりとしていません。先述したように世界からトマト祭りを目当てに集まるようになったのは2000年代に入ってからですが、お祭り自体は1940年代ごろから始まったと言われています。

そのきっかけの一節が、店先の喧嘩トマトを投げあったこと。そんな激しいシーンを見かけて、ちょっとした非日常感に盛り上がってしまったのでしょうか。気性の激しいスペイン人らしいエピソードですよね。

トマト祭りの舞台は田舎町「ブニョール」

image by:jorisvo/Shutterstock.com

バレンシアからさらに50kmほど離れたところにあるブニョール、普段はとても静か喧騒とはほど遠い田舎町です。人口1万人にも満たないこの小さな街がトマト祭りの舞台。普段は観光客もほとんど訪れない小さなブニョールに、お祭りとなれば最大で4万人もの人々が訪れます。

image by:karnavalfoto/Shutterstock.com

ブニョールへのアクセスは、バレンシア市内から電車が便利です。普段は本数も少ないスペインの鉄道ですが、トマト祭りの前夜祭、そして当日だけは15分に1本くらいの頻度で走っています。Estacion de Nord(ノルド駅)というバレンシアの中心駅から出発しており、1時間ほどで到着です。

電車の中には明らかにトマト祭りに向かう人ばかりですから付いて行きましょう。ちなみに最近はメディアの影響か日本人の参加者がとても多いので、不安に思うことも少ないと思いますよ。

トマト祭りは誰でも参加できるの?

image by:Migel/Shutterstock.com

少し前まではただその日にブニョールにいれば誰でも参加できたトマト祭りですが、ここ数年であまりにも参加人数が増えたため、2万人限定のチケット制を導入しました。


トマト祭りのチケットは公式サイトや日本でも旅行会社「みゅう」を通して購入可能です。ネットで購入したチケットを印刷し、直筆のサインをしてパスポートのコピーと一緒に受付に出すと、参加証明としてリストバンドを付けられます。

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