アイラブユーと言えなくて。20代女子がイギリス人女性と過ごした春の話
「アイラブユー」といえなかった、20代の春
メ:友人の家に押しかけてきたリサは激怒していて「なんで連絡を返さないの?」とか「私のことを好きじゃないの?」とか、質問責めにあいました。しまいには共通の友人に「あんたメグのこと好きなんでしょ。寝取ったわね!」とか言い出して…。友人は泣き出すし、リサはずっとキレてるし。もう地獄絵図でしたね。
赤:そんな状況だと、メグミさんも泣きたくなりますよね…。
メ:もしかすると、リサは「ポリアモリー」という考えを持っていて、すべてのパートナーの同意の上で、複数の人と親密な関係を築くことを私にも求めていたのかもしれません。でも当時の私にはリサの考えが理解できず、さすがにこんな付き合い方はできないと思い、最終的には絶交という道を選ぶこととなってしまいました。
赤:確かに一般的に二股って悪いことといわれますが、全員が納得しているのなら複数恋愛というかたちも成立しますもんね。
メ:そのあとリサは元サヤにもどり、元カノと付き合っていたみたいですが、秋になり大学院を卒業してからは何しているかわかりません。
赤:あの一件があって以来、リサさんとは連絡はとっていないのですか?
メ:一切、取ってないですね。イギリスの大学は3年制なので、私もそれから1年ほどして大学を卒業しました。卒業のあとは日本に帰国して就職したので、いま何をしているかまったく知らないんですね。
赤:人生初の一目惚れした相手と付き合えたと思ったら二股されていて、その関係を維持したいといわれたら…切ないですが、もう会いたいとは思えないかもしれませんね。
メ:でもある意味、いい思い出ではあるんです。いま振り返ってみると、当時はイギリスのイースターで浮かれる雰囲気に、私も飲まれていたのかもしれません。でも、確かにあのときあの瞬間、私の心は深く熱くリサに惹かれたんです。
メ:残念ながら短い期間で終わってしまった恋でしたが、色々なことをリサから学びました。人間対人間として、パートナーへの当たり前の気遣いに、「アイラブユー」といわない代わりのような、素直な愛情表現。一瞬一瞬で、相手を深く大切に思う気持ち。私はリサにアイラブユーとはいえなかったけど、恋というものに国籍や性別は関係ないと改めて感じたんです。リサとの恋は、春になると毎年思い出すほど、深く心に刻まれていますが、いまはそれを乗り越え、良きパートナーとして、日本人女性とお付き合いしています。
今回は、イースターの時期になると思い出す、日本人女性の恋のお話をお届けしました。日本でもイギリスのような、胸踊る春の雰囲気を感じられるイースターイベントが各地で開催される予定です。皆さんも、ぜひ意中の人やパートナーを誘って出かけてみてはいかがでしょうか。ちなみに、2019年のイースターは4月21日(日)だそうですよ。
image by: Shutterstock.com(写真はイメージです)
※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。