美しき風情。文化財に指定された全国の「レトロモダンな駅舎」6選
萩駅/山口県萩市
1925年開業の「萩駅」は、当時日本で建てられた他の駅舎のなかでも群を抜いて美しく、「洋館駅の傑作」とまでいわれていたのだそう。
1996年に有形文化財に登録された後、1998年には写真などをもとに、当時の形へ復元と補強工事が実施されました。木造平屋建、スレート葺、外壁山陰は白地、柱は水色に塗装されるなど、昭和モダンを感じさせるものとなっています。
復元の際には、駅舎前にある特徴的な白い電話ボックスまで復元されるなど、当時の雰囲気が忠実にわかる作りとなっています。
無人駅ではありますが、駅舎内には観光案内所のほか「萩市自然と歴史の展示館」が設置され、無料で解放されています。駅前には「萩市観光協会」も隣接されていますので、観光に関しての相談があれば訪れてみてください。
門司港駅/福岡県北九州市
JR九州・鹿児島本線の始発駅「門司港駅」は、1988年に鉄道の駅としてはじめて国の重要文化財として指定された駅です。かつては関門トンネルの開通までは、九州の陸の玄関口として、多くの人と貨物が行き交う交通の拠点でした。
2012年から保存修理工事が行われ、2019年3月にグランドオープン。レトロな駅舎として人気を集め、全国各地から多くの観光客が訪れています。
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嘉例川駅/鹿児島県霧島市
「嘉例川駅」は、鹿児島県内にある最古の駅です。現存する木造駅舎は、1903年に建てられたもので、国の文化財にも選ばれています。
建物や木造・瓦葺で、駅舎入口の庇(ひさし)の上には、木の板に墨で書かれた駅名が掲げられています。建物だけでなく、改札、待合室やベンチまで当時の木製のものが残されている貴重な駅なのです。
無人駅ではありますが、特急「はやとの風」が駅舎見学のため約5分間停車するなど、県内屈指の観光地として大人気。
また、同車内や土日・祝日限定で駅舎にて販売されている「かれい川弁当」は、JR九州駅弁グランプリで3年連続1位を獲得しています。
今回ご紹介した駅舎は、いずれも文化財に指定された歴史ある建物です。ノスタルジックな雰囲気の駅は、明治や大正、昭和などの時代をリアルに感じることができます。地方を旅行する際は、趣のあるレトロモダンな駅を訪れてみてはいかがでしょうか。
- image by:Sanga Park / Shutterstock.com
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