「誰でも作れる」制約が生む付加価値。淡路島の商品開発の仕組みとは

TRiP EDiTOR編集部
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2015/11/27

「誰でも作れる」制約が新たな付加価値を生む

これらの商品が生まれたきっかけは、意外にも全てが淡路島の方々からの「公募」。プロジェクトでは地域の声を公募を通して聞くことで、より淡路島らしい商品が生まれます。

「誰でも作れる」制約が生む付加価値。 淡路 島の 商品 開発の仕組みとは
淡路はたらくカタチ研究島の商品開発フロー

淡路島ならではの付加価値のある商品を作り雇用につなげるというのが、淡路はたらくカタチ研究島の目的です。そのために欠かせないのが関係者や地元の方へのリサーチなんだそう。地域に根付いた文化の歴史や活用事例、生産者の思いを組み込むことで、より淡路島らしく、商品開発後の製造可能性も担保します。

「誰でも作れる」制約が生む付加価値。 淡路 島の 商品 開発の仕組みとは
淡路島で生産のさかんな玉ねぎの皮で染めた風呂敷「SHIMAIRO」(昨年度の開発商品)

このプロジェクトの難しさのひとつに「どの事業者でも作れるものを製品化する」というのがあります。そもそも淡路はたらくカタチ研究島は厚生労働省の委任事業として、淡路島の雇用を生むプロジェクトとして立ち上がりました。付加価値のある商品を生み出すことはもちろん、雇用創出のためにどの事業者でも作ることができる商品の開発が求められました。

「誰でも作れる」制約が生む付加価値。 淡路 島の 商品 開発の仕組みとは
温暖な淡路島の気候に育つ鳴門みかんなどで作るエッセンシャルオイル「Suu」(昨年度の開発商品)

一見製品開発の負荷になりそうな制約ですが、「まちまち瓦」の例でもあるように、制約があるからこそ事業者が協働して開発に取り組んで初めて生まれる新しい付加価値もあります。淡路はたらくカタチ研究島がこのプロジェクトに取り組んで4年、既にたくさんの商品が生まれ、それが実際に淡路島の雇用に結びついています。

今年度開発された商品も、今回の商品発表会をきっかけに東京などで販路を獲得し、都市から新しい淡路島の魅力を発信するきっかけになるに違いありません。今後どこかのショップでこれらの商品を見かけることができる日が楽しみです。

協力:淡路はたらくカタチ研究島

淡路はたらくカタチ研究島 つながりをうみだす商品発表会

日時:2015年11月24日(火)~2015年11月29日(日) 11:00~20:00
開催場所:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ8階「8/」内ショーケース「aiiima」1&2
入場料:無料
サイト:http://hatarakukatachi.jp/news/2326

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