老舗焼鳥店「川名」に元カレとの別れを乗り越えて行ってきた
1回目:とりあえず、一人で行ってみた
こうして、「玉子たくあん焼き」を一人で食べる決意をし、お店を訪ねたのが今年の2月。
心配していたことが起こったら、お会計をして帰ればいい。そう思って訪ねてみました。
元カレと別れて3年。ずっと行きにくかったけど、めっちゃくちゃに愛している阿佐ヶ谷「川名」へ。
あいかわらずな、雰囲気がわたしを受け入れてくれる。BGMの「中央フリーウェイ」にウルっとくるなどした。 pic.twitter.com/3DeNKwb6qb— ふくい 呑んで書く仕事 (@fukufukufuku_00) February 6, 2019
結果:「中央フリーウェイ」にやられた
川名のBGMは基本懐メロ。
日本酒をキュッとやってたら、急に松任谷由実の「中央フリーウェイ」が流れたんです。勝手に感傷的になり、「玉子たくあん焼き」にたどり着きませんでした。
ただし、心配事はひとつ減りました。
マスターに顔を忘れられていたのですが、傷つきませんでした。
そんなもんだよね。
2回目:友達と行ってみる
結果:ベロベロに酔っ払った。
一人で感傷的になるのはよくないので、友達を誘って行ってみました。
酔っ払いました。ろくに覚えていません。
でも、帰りにジェラートを食べて帰った!少しずつゴールに近づいている気がします。
そして3回目。
ここからはお店のレポート調でお届けします。
念願の「玉子たくあん焼き」にありつくべく3回目の訪問
JR阿佐ヶ谷駅から徒歩10分。
数々のレジェンド飲兵衛が通う「川名」は、持ち帰りもできる街の焼鳥屋さんです。
商店街の坂を下って、お肉屋さんあたりを過ぎると漂う焼き鳥の匂い。これを嗅ぐと、後戻りはできません。
すうっと、吸い込まれてカウンターへ。
さてさて、金曜日の夜は生ビールで乾杯。
お通しで出てくるのは、絶対にフルーツなんです。
「最近は家でフルーツを食べるが少ないから、栄養を取らないとね。」とマスター。
煮込みと、ホワイトボードにあるオススメのおつまみを注文して、店内を見回します。
マスターのお手製の短冊に癒される日が来るとは。
本日のおすすめに入っていた「お刺身盛り合わせ(432円/税込)」。安い……。
少しマグロがスジっぽくみえたのに、トロトロでした。
イチゴが乗っているのが、川名っぽくて良い。
焼鳥はネギま(103円/税込)、つくね(120円/税込)、白もつ(108円/税込)!
串焼きでも5円ずつ刻んでくるあたり、ニクい。
つくねは、むっちり食べ応えのあるタイプ。ブリンとした食感で、甘めのタレがよく合います。
自分で絞る「生グレープフルーツサワー(411円/税込)」は、限界まで力を込めて。
果汁たっぷりにしていただきます。
「玉子たくあん焼き」と結ばれる時がきた。
そして、ついに「玉子たくあん焼き(399円/税込)」がやってきました。
これですわ。
お腹いっぱいだけど、夢中で食べました。
たくあんの細切れが入った少し甘い卵焼き。別にそれ以外のなんでもない。
クレープみたいに焼いただけです。
素朴でいて、大胆。だって、この組み合わせ思いついたことありますか?
マスターをとにかく讃えたい。
もう恋なんてしないなんて。
めでたく、3回目にして「玉子たくあん焼き」を食べられたのでした。
マジでめでたい。なんなら、今年の3大トピックスです。
酒場に行けなくなるのなら恋人なんていらないと思いつめたことも、「川名」へ行けない苦しみを別の酒場で忘れようとしたことも、あったりなかったりしました。
諦めなくてよかった。
最後の最後に残しておいたイチゴを口に放り込んで、季節外れの酸っぱさがじゅわっと広がる。
マスターの狙い通り、栄養不足の私にしみる味でした。
もしかしたら、長い間行けなくても心に留まり続けるお店こそ、いい酒場なのかも。
どうしても行きたくなる「川名」の魅力、伝わったかなぁ。
- 川名
- 東京都杉並区阿佐谷北3-11-20 第二川名ビル 1F
- 03-3339-3079
- 定休日:月・火曜日
- 16:00~23:00
- 店舗詳細ページ
- source:nomooo
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