日本一大きい茨城「牛久大仏」の胎内には荘厳かつ異空間が広がっていた
心静まる、荘厳な雰囲気の胎内へ
牛久大仏の大きさを十分に理解していただいたところで、いよいよ胎内に入ります。牛久大仏の胎内は、拝観者が立ち入れる階層として、1階から5階までが存在し、それぞれの階層には、以下のような名称が定められています。
- 1階:光の世界
- 2階:念仏の間、知恩報徳の世界/資料室
- 3階:蓮華蔵世界
- 4階、5階:霊鷲山の間、展望台
1階の光の世界では、小部屋に入り1分間真っ暗な時間を過ごします。この暗闇は煩悩を表し、奥の間の扉が開くと注がれる光が“慈悲”を表すのだそう。
奥の間の空間にはさまざまな仏像や滝の映像などが投影されており、異世界への入り口といった雰囲気を味わうことができます。
光の世界からアクセスする事のできる2階部分は、牛久大仏が建造されるまでの資料や、実物大の足の指の模型などの展示があります。同じ階層だと思われますが、後に訪れる念仏の間や知恩報徳の世界とは、仕切られた別空間となっているようです。
2階からはエレベーターに乗って一気に5階(85m)の展望台フロア(霊鷲山の間)まで登ります。この階層は変わった部屋の形をしていますが、背中側、胸側、および両腕側にそれぞれ展望窓が設けられており、それぞれの方角を見ることができます。
牛久大仏は南側を向いているため、胸側の展望まど(外から見えるスリット)が南側の展望窓です。説明によると、南側の3つの展望窓は、どこからのぞいても同じ景色が見えるそうです。
この日は天候も良く、西の展望窓からはうっすらとですが、スカイツリーを見ることもできました。
このフロアにはお釈迦様の遺骨(仏舎利)が安置されています(撮影禁止)。おそらく、地上から世界一高い場所に安置されている仏舎利なのではないでしょうか。
フロアの中央には螺旋階段があり、4階に降りることができます。4階は主に土産物コーナーとなっており、下階へのエレベーターに移動が可能です。
エレベーターに乗って移動する3階は、蓮華蔵世界と称されるフロアです。ここには約3,400体もの胎内仏が安置されており、壁や天井が黄金に彩られた荘厳な雰囲気の異空間となっています。
脱帽の上、拝観するようにしましょう。黄金に彩られた高い天井の空間は、大仏様の内部に居る事を忘れそうになりますね。
階段で2階へ降りると、念仏の間と知恩報徳の世界と称される空間が広がっています。念仏の間は、文字通りお坊さんが念仏を唱えるための空間であり、お正月には、書初め体験もできるそうです。また知恩報徳の世界では、200円で写経体験ができるんだとか。
ちなみに、この2階空間は蓮の花の部分に位置しており、蓮の花の下の部分に出ることも可能です。なお、階段で1階へ降りると、出口に繋がっています。
日本一大きな大仏様は、頭のなかで想像する大きさを上回る巨大さです。都心部なら30階建てのビルもありますが、そのサイズの人型建造物というのは例を見ません。
また牛久大仏の周囲には高い建造物が存在しないため、一層異質な建造物に感じられることでしょう。ぜひ一度、見に行ってみてください。周囲から見上げるだけでも話題のひとつになりますよ。
- 牛久大仏
- 茨城県牛久市久野町2083
- 029-889-2931
- 牛久駅よりバス「牛久大仏」
- 大人(中学生以上):800円、庭園のみ500円/子ども(4歳〜小学生):400円、庭園のみ300円/3歳以下無料
- 休館日:なし
- 3〜9月:平日9:30~17:00、土日祝日9:30~16:30/10〜2月:平日9:30~17:30、土日祝日9:30~16:30
- 公式サイト
- image by:photoAC
- ※掲載時点の情報です。内容は変更になる可能性があります。