三方五湖の絶景を一望。湖畔に佇む、福井県の秘湯「虹岳島温泉」
湖を一望しながら時間を忘れてゆったり
虹岳島温泉には、館内に時計がないといいます。その理由は、何もない豊かな時間を過ごしてもらいたい思いから。
さらに、コロナ禍以前は中国や台湾などから団体旅行の申し出が後を絶たないといいますが、こちらも丁重に断っているのだとか。その理由は、周囲の静かな自然環境を守りたい、宿の雰囲気を守りたいからだといいます。
全25室ある湖畔の温泉宿(別館の湖畔亭や、ミニキッチンのある長期滞在も可能な清風荘もあり)最大の魅力は、やはりそのウォーターフロントの景観と環境になります。
その水面との近さから、一部の情報では「釣りができる」とまで書かれていますが、実際に宿の側としては、そのような使われ方をされては困るとの話。
ただ、釣りができるくらい、客室が水面に迫っている証拠でもあります。しかも客室は西の空を向いてつくらているため、夕暮れ時にはあかね色に染まる湖面の景観を楽しめます。
海ではないので窓を開け放って、湖面を通り過ぎる風を客室に取り入れられる点も素敵ですよね。
お風呂は男女一つずつの露天風呂があり、内湯もあります。
泉質は前のページで書いた通り。しかも24時間、入浴可能です。25度に達しない冷泉で加温はしていますが、加水はなく、ラドンが豊富に含まれている珍しい放射能泉になります。ウォーキングを楽しめる1周25mの温水プールもあります。
「秘湯」でありながら意外にアクセスは悪くない
虹岳島温泉の虹岳島荘は、伝統的な集落の景観が残る湖畔の水辺に建てられた一軒宿といった感じです。宿に入る一本道の周辺には、ウメ栽培でも有名な、にほんの里100選に入る集落が見られます。
そのような情報を見ると、さも交通アクセスが不便な場所に思えるかもしれませんが、そうでもありません。JR小浜線の気山駅が近くにあり(駅から無料送迎可)、舞鶴若狭自動車道の若狭三方I.C.からは、5分程度の場所に宿が位置しています。
三方五湖レインボーラインという景観の優れた有料道路の入り口へも容易に出られる立地になっているため、三方五湖全体を楽しむ際の拠点になってくれる宿でもあります。
北陸に暮らすライターとしては、虹岳島荘を拠点に、三方五湖から若狭湾の方に突き出す常神半島へも遠出のドライブも楽しんでほしいところ。
半島の奥に進むほど道は右に左に折れ曲がっていて、ちょっと運転が大変かもしれませんが、秘境という雰囲気があって、美しい夕日を楽しめる穴場の観光スポットになっていますよ。
- 虹岳島荘
- 福井県三方上中郡若狭町気山(切追)334-1-8
- 0770-45-0255
- 公式サイト
- image by:Shutterstock.com(虹岳島荘が面している水月湖)
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