京都・長岡京市のお盆の郷土料理「いとこ汁」知ってますか?

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2020/08/15

京都府長岡京市に小豆、かぼちゃ、なすが入った珍しい味噌汁があります。「いとこ汁」と呼び、お盆にお精霊(しょらい)さんにお供えしている家もあるんだとか。いったい、どんな味わいなのか興味津々の編集部スタッフがレシピを元に作って食べてみました。

いとこ汁の発祥とは?

いとこ汁の材料/小豆、なす、かぼちゃ

いとこ汁とは、柳谷観音のほど近く、人里離れた山間にある浄土谷(じょうどだに)というわずか7世帯の人々が暮らすこのエリアに伝わるお盆の食文化を由来とするもの。こちらには毎年8月13日に小豆のお汁を、8月14日に小豆餅をお精霊さんへお供えする風習があるんだとか。

味付けは味噌と醤油のみ。仏前に供えることから出汁はとっていないんだとか

住人のかたに聞いたところ、「わたしが知る限り、祖母の時代から少なくとも100年ほど続くお盆のメニュー。小豆餅をつくるために炊いた小豆の一部を、8月13日には味噌汁にします。なす、かぼちゃも入っているので栄養満点なんですよ」と教えていただきました。

なぜ、いとこ?

なすとかぼちゃは1cm程度にカットするだけなので準備は簡単

約100年、名もない小豆の味噌汁でしたが、平成10年に地元の郷土料理研究グループが郷土料理をまとめた冊子を制作した際に「いとこ汁」と命名されました。

名の由来は、小豆と野菜が畑で採れることから親戚関係にあることや、小豆、かぼちゃ&なすを別々に(めいめい〈姪姪〉)煮ることなどに基づいているそう。

いとこ汁は長岡京市の郷土料理として学校給食や、地元のイベントでも振る舞われるなど、市民に親しまれつつある食文化となりました。

小豆はあらかじめ水に浸しておく。なす&かぼちゃ、小豆を別々の鍋で柔らかくなるまで炊く

いざ、実食!免疫アップ効果も期待

実際に作ってみたところ、小豆の香りがとても良く、かぼちゃとなす、小豆の優しい甘みに癒される滋味深い味わいでした。小豆の入った味噌汁は生まれて初めてでしたが、とても美味しくいただけましたよ。

なすとかぼちゃで夏の栄養補給、小豆はデトックス効果があるなど、免疫力アップも期待できそうですね。

先人の知恵がつまったいとこ汁、ぜひご家庭でもお召し上がりください!詳しいレシピはインフォメーション、長岡京市のホームページからご覧いただけます。


地元に伝わる郷土料理、みなさんがお住いの地域にもあれば、ぜひとも教えてくださいね~。お待ちしております。

■■INFORMATION■■

いとこ汁レシピ(長岡市公式ホームページ)

  • source:KYOTO SIDE
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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