神秘的な「アイスバブル」を群馬で?赤城大沼と冬のおすすめ観光地3選
「アイスバブル」という、貴重な自然現象をご存じですか?湖が凍るほど寒い冬、凍った湖面に現れるアイスバブルは自然の生み出す芸術作品です。カナダの「アブラハム湖」や日本では北海道の「阿寒湖」などがアイスバブルが現れる湖として有名ですが、実は関東地方でも見られることがあるんです。
今回は群馬県・赤城大沼で見られるアイスバブルと冬の群馬を楽しむスポットを合わせてご紹介します!
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
アイスバブルとは?
アイスバブルとはその名の通り、氷の表面に現れる美しい気泡を指します。一見するとクラゲのように見える大小さまざまなアイスバブルですが、その正体は湖の底から発生するガスです。
植物から発生するメタンガスが湖面に出てしまう前に水が凍りつき、いくつも重なって絵画のような美しい光景を生み出します。
アイスバブルは気象条件がそろわないと発生せず、簡単に見ることはできません。ただ湖面が凍るだけではダメ、ということですね。発生する主な条件は
- 湖面が完全に凍結すること
- 十分なメタンガスが発生していること
- 一気に気温が下がり、凍結が進むこと
- 雪が降らないこと
- 湖の透明度が高いこと
などなど。
自然が生み出す芸術は条件のそろう湖だけ。しかもその年の気象に大きく影響を受けるため見られない年も多く、たとえ生み出されたとしても雪に覆われてしまうことが多いためとても珍しい景色なのです。
群馬県「赤城大沼」でアイスバブルが見られる!
北海道では「阿寒湖」や「糠平湖」などがアイスバブルが見られる湖として有名です。ただ関東からは訪れるのがなかなか難しく、旅行を計画している間に雪が降ってアイスバブルが覆われてしまうことも。しかし比較的近場で、気軽に訪れられる場所にもアイスバブルが!それが群馬県の赤城大沼です。
赤城大沼は群馬県のちょうど中央に位置する赤城山の山頂にあるカルデラ湖。面積約88ヘクタール、最も深い水深は約16.5mの大きなカルデラ湖は、ワカサギ釣りのメッカとして知られています。
この赤城大沼、標高が1,345mと高い場所にあるため冬になると気温が下がり凍結しアイスバブルが見られるんです。
冬の間、凍結した湖ではスケートやワカサギ釣りを楽しむ観光客でにぎわいます。湖面にたくさんのテントが張られている様子が赤城大沼の冬の風物詩なんですよ。
赤城大沼へのアクセスは?
冬の寒い時期で赤城山山頂へ行くのには十分な注意が必要です。自家用車で向かう場合は必ずスタッドレスタイヤやチェーンを着用してくださいね。
冬の間は県道4号線を通って行く道しかありませんのでご注意を。道路は凍結している場合がほとんどで、カーブも続くためゆっくり安全に運転しましょう。
車の運転が心配なかた、雪道の運転に慣れていないかたはバス利用がおすすめです。JR前橋駅から赤城山ビジターセンターまでバスが運行していますよ。
土日祝日は直行便、平日は「富士見温泉行き」に乗車し「富士見温泉」で乗換です。所要時間は約1時間ほど。ビジターセンターから赤城大沼までは徒歩で約15分ほどです。
ピカピカの氷に閉じ込められたバブル
アイスバブルが見られる時の湖面は雪がなく、ピカピカ!地元の人はこのピカピカに輝くガラスのような湖面のことを「油氷」と呼ぶのだそうです。つるつるで滑りやすいので足元に十分注意をして歩いてくださいね。
足元に注意をしていると目に飛び込んでくるのが大きな白い泡。これがアイスバブルです。排出されるガスの状態や量、凍ったタイミングなどによりさまざまな大きさがあるアイスバブル。水玉の湖面は美しい絵画のように輝いています。
近くで見てみると、大きく白いバブルだけでなく小さく透明なバブルも無数にありとても幻想的。いつまでも屈んで見ていたくなるような氷の芸術です。
湖面に立ってみると湖が凍るパキパキっという音が聞こえます。冬だからこその景色に包まれながら、心地よい音に耳を澄ましましょう。
- 赤城大沼
- 群馬県前橋市富士見町赤城山