コロナ禍の2022年、日本からの海外渡航状況はどう変わったのか?

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2022/05/20

新型コロナウイルスの感染拡大により、世界の国・地域が軒並み入国規制を行い、旅行者が気軽に旅ができない事態がしばらく続きました。

あれから2年あまり。感染が徐々に収束し、欧米をはじめ多くの国・地域が次々と旅行者にも「開国」し始めています。

オランダのスキポール空港(2022年4月)image by:シカマアキ

日本も、新型コロナワクチンを3回完了すれば帰国後に隔離義務がないなど、日本人向けには以前より入国規制を大幅に緩和しています。

ただ、帰国前の新型コロナ検査が必要だったり、検疫への提出書類が必要だったりと、新型コロナ前のような海外旅行には、いまだほど遠い状況。

そこで今回は2022年4月にヨーロッパへ渡航して日本へ帰国した筆者が現在の状況、そして昨年9月の渡航時との違いなどを紹介します。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

渡航先によって出発前の「準備」が違う

まず、日本出発時について。これは渡航先によって「準備」が異なります。それぞれ入国条件が違うからです。

例えば、今回筆者が渡航したヨーロッパの場合。到着空港がオランダだったため、オランダでシェンゲン領域への入国手続きを行いました。

オランダの入国条件は「ワクチン接種完了なら入国可。陰性証明書は不要。入国後の隔離は不要」であり、ワクチン未接種者は滞在許可証を持っているなどの例外以外は認められないとのことでした。

image by:Shutterstock.com

筆者はワクチン3回接種済み。出発直前までオランダは陰性証明書が必要で「PCR検査を日本でいったいどこで受けるか」「少しでも安くて確実なところはどこか」など必死に調べていたものの、その条件はすべて撤廃。


検査を何もしないまま出発当日に空港へ行き、航空会社での搭乗手続き時に求められたのは、パスポートの提示のみでした。さらに、オランダでの入国手続きでもワクチン接種証明を提示しないまま、あっさりと入国できてしまいました。

入国基準は急に変更となる場合もあるので注意

ヨーロッパでは、入国時の陰性証明書が不要という国・地域が増えており、すでにコロナ前とほぼ変わらない状況です。しかし、アジアをはじめ、ハワイといったアメリカなどは、出発前の検査および陰性証明書が必要な国・地域はいまだ多くあります。

image by:Shutterstock.com

それぞれの国・地域のルールにのっとった検査方法、検査時間、さらに証明書が英文であることなどは事前に念入りなチェックが必須。さらに、健康チェック、誓約書などの提出が求められる場合もあります。

しかも、感染状況によって急にルールが変更になることも。旅行会社や航空会社などに頼らず、自分で積極的に日々情報収集しないといけません。

最大の難関「日本帰国時」の対策は念入りに

そして、日本帰国前に“大仕事”が待っています。帰国前の新型コロナ検査と陰性証明書の準備。これは、旅行を決めた時点で調べて準備しておく必要があるほど、重要かつ正直「面倒」な作業です。

フランス・パリのシャルル・ド・ゴール空港にある検査場。image by:シカマアキ

筆者はフランス・パリから日本へ帰国するため、パリのシャルル・ド・ゴール空港で検査を受けました。空港内の検査場を数日前にネットで事前予約し、当日に受付で50ユーロ(約6,800円<2022年5月12時点>)を現金払い(カード払いも可)。

通常タイプ(3-5時間)のPCR検査で、結果がもっと早く出るPCR検査だと割高になります。格安の抗原検査は、日本入国書類としては認められておらず、検体の採取方法なども細かく指定されています。検査の4、5時間後、検査結果がメールで送られてきました。

この時点で終わりではありません。再びその検査場へ行き、「日本政府が推奨する指定フォーマットの書類」に記入し、医師の直筆サインをもらう必要があります。二度手間ですが、これがないと帰国できない、つまり死活問題です。

書類に無事記入してもらうことができ、その書類をスマートフォンで撮って画像を「入国者健康居所確認アプリ(MySOS)」で「ファストトラック」用に登録したら、アプリの画面が「審査中」のイエローから数時間後に「登録完了」のグリーンに変わりました。

この「ファストトラック」とは、日本入国時の手続きを簡素化するために導入されたシステム。自分のスマートフォンにアプリ「MySOS」をダウンロードし、誓約書やワクチン接種証明、帰国前の陰性証明書などを、現地出発の決められた時間までに登録します。

これらを先に日本の空港へ到着前に登録しておくことで、その後のチェックが簡素化されます。

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