コロナ禍の2022年、日本からの海外渡航状況はどう変わったのか?
「ファストトラック」利用だと日本帰国時の手続きがスムーズ
「日本帰国前の検査をどこで受けるか」も、とても重要です。今回は在フランス日本大使館のWebサイトに案内が載っていたこと、実際に受けた人の投稿をSNSでよく見かけたことが決め手になりました。
そのほか、日本人医師がいる病院に行く、現地で日本語サポートが受けられるツアーなどに参加するなどの手段があるものの、ただ単に検査を受けて結果を受け取るだけよりも割高です。自分でやるとなると、現地語もしくは英語でのコミュニケーション力が必要になります。
陰性証明書は、ファストトラック用だけでなく、日本帰国時に飛行機へ搭乗する前にもチェックされます。確認のタイミングは、航空会社によって違うと聞きます。
ANAやJALといった日系航空会社は搭乗手続き時にスタッフが念入りにチェックする一方、今回利用した外資系エアラインは「MySOS」がグリーンである画面を見せるだけでした。
帰国時の所要時間は短縮、ただ検査結果待ちが長い
2021年9月に帰国した際は、飛行機のゲート到着から到着出口を出るまで「約3時間」かかりました。そして今回は1時間半ほど。到着が同じ空港だったので「ちょっとスムーズになったな」というのが率直な感想です。
機内を出るまで約10分。その後、提出書類やアプリなどの確認、唾液採取での抗原検査などがあります。その流れは前回とほぼ同じ。ただ確認作業が以前は紙のチェックだったのが、今回はスマホの画面を見せることが多く、それがグリーンだとその他の確認がほぼ不要でした。現地で取得した陰性証明書の「紙」での提出もなし。
しかしながら、抗原検査の結果待ちに約1時間かかりました。致し方ないとはいえ、1時間半のうちの1時間は、けっこう長く感じました。
現地で検査してさらに検査ですから、念入りなのはわかるものの陽性になる可能性も2度あるわけで、結果が判明するまで緊張します。結果待ちのスペースには近くにトイレや充電スポット、無料Wi-Fiはあったものの、自動販売機は使用不可でした。
手間も費用もかかる海外旅行は当面続きそう
ワクチン3回接種済みだと隔離義務はなく、空港から24時間以内到着なら鉄道やバスなどの公共交通機関の利用も可能です。帰国後3日間の経過観察を経て、その後はまったく通常通りの生活に戻りました。
以前に14日自主隔離、公共交通機関利用不可だった頃の経験者としては、日本の入国規制もかなり緩和された印象です。
ただ、帰国までに2度の検査、帰国前に現地で日本政府指定の検査と陰性証明を取得しなければならない手間などがあると、旅行中に動ける時間が減り、余分な費用もかかります。
なにより、2度の検査=2度も陽性になる可能性があり、陽性になると現地だと隔離施設を探さねばならず、日本帰国時も待機期間が長くなって仕事にも出勤できなくなります。
万が一コロナに感染した場合を想定しての海外旅行保険への加入も必要。やっと入国規制が緩和されたとはいえ、気軽に誰もが海外旅行へ行ける日はまだ先でしょう。
- image by:シカマアキ
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- ※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。