いったいなぜ…？便座がない国も

韓国ではトイレットペーパーが流せなかったり、中国では隣のトイレが丸見えだったり、さらにアメリカでは犯罪防止のためにトイレの個室上下に大きな隙間が開いていたりと、日本とは違ったトイレ事情を垣間見ることができます。

アジア圏やアメリカのほかにも、日本と全く違うといっていいほどトイレ事情が異なる国も。それがヨーロッパです。

例えば、あくまでも一例ですがフランスやイタリアの公衆トイレには便座がないのが一般的。

カフェやレストラン、ホテルには便座も蓋もある日本と同じようなトイレが設置されているのですが、公衆トイレなどでは便座も蓋もなく、便器だけがぽつんとあることも珍しくありません。

過去にフランスやイタリアへ行かれた方なら経験あるかもしれませんが、日本のトイレのつもりでそのまま便器に座ってしまうと…大変なことになってしまいます。

では、なぜ便座がないのでしょうか。また、どうやって用を足すのでしょうか。実際にそのことについて、フランスとイタリア出身の方に聞いてみました。

「フランスでは便座や蓋が盗まれたり壊されてしまうことがあったため、いまのように便器だけのスタイルになったと聞きますね」（フランス出身・男性）

「便座も蓋も壊されることもあるし、どうせ汚れるなら最初から便器だけでいいという背景があったみたい」（イタリア出身・男性）

「便器の上に立って足をかけてしゃがむタイプ、空気椅子タイプ、拭いて座るタイプとか、人によって違うと思います。私はフランス人の中ではそんなに身長が高くないので、便器の上で足をかけてしゃがむ方法で用を足しています」（フランス出身・女性）

「日本人は公衆トイレでも綺麗な便座付きトイレに慣れているから、フランスのあのトイレを知識なく見たら驚いて戸惑うでしょう！便器にはもちろん靴のまま上がるから縁も汚れているし、私はあまりあのトイレを使いたくないです」（フランス出身・女性）

回答（女性）によると中腰、いわゆる空気椅子で便器に触れないように用を足す方が多い傾向がありましたが、そもそも便器の位置がやや高く、小柄な方の場合は中腰で用を足そうとしても下半身が汚れた便器に触れてしまう…なんてことも。

筆者もフランス旅行の際、有名観光地でいくつか便座がないタイプのトイレに出会しましたが、日本のトイレと比べて高さがあるなと感じました。

ちなみにヨーロッパの公衆トイレは基本的に有料。料金を支払って使うトイレだと、便座があることが多いので日本と同じように用を足すことができるでしょう。

トイレ、立ってするか座ってするか問題