パスポート所有率が下がる日本人は「世界の可能性」に気づいていない?

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2022/11/26
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また、日本企業の人事部の硬直した制度にも課題が残ります。国の制度を乗り越えて世界から人材を獲得するには、確かに柔軟性が必要です。

決まりきった雇用形態や生涯賃金、さらには日本の税制だけにこだわった陳腐な発想を捨てて、さまざまな方法で人材を採用する戦略の転換が日本企業の将来を考えた場合必要不可欠。

その場合、時には日本人からみて、扱いづらいコミュニケーション文化をもった国の人と交渉をしなければならないこともでてくるかもしれません。

しかし、尖った人材ほど、技術力や才能が豊富な場合も多いわけで、そうした人が満足できる雇用形態もオファーできるような仕組の構築も求められているわけです。

日本の大型企業は、日本は日本、海外は海外というふうに国境をそのまま企業の中に取り入れて運営しているケースがほとんどです。こ

れからの人事政策はそうした国境を排除し、企業が世界と密着する姿勢が必要ではないでしょうか。日本の税制では収入面でみたとしても充分な人材の日本での雇用は不可能です。

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であれば何も被雇用者に日本で税金を払ってもらう必要は全くないわけで、冒頭に紹介したようなさまざまなソリューションを提示できるようにしない限り、これからの世界での競争には勝てないのではないでしょうか。

東南アジアに出張し、そこに住むスウェーデン人と話をしたとき、彼はアジアに住みながらストックホルムのAI関連の企業に就職しているとのこと。彼は収入だけではなく、アジアでの自国と異なる文化の中での生活を満喫しているようでした。

そんな、日本を一歩離れた世界の空気を、これからはひとりでも多くの人に呼吸してもらいたいと思いながら、冒頭のエコノミストの記事が発表されて数年で、パスポート保有率が20%を割り込んでいる日本の現実に、悲しいものを感じる今日この頃なのです。


  • source:The Economist
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