中国では部下に「お年玉」をくれない上司は信頼が激減するらしい【在中日本人が見た】

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2022/12/24

住み慣れた土地を離れて、違う場所で暮らしていると、慣れないカルチャーに戸惑う経験は誰しもあるはず。実際に筆者は、田舎から東京に住んでしてかれこれ経ちましたが、初めての都内で戸惑うことがありました。

例えば、都心部の人混みで歩いていると肩がぶつかってしまうこと。車社会の田舎では混雑するのは夏のお祭りと冬の初詣くらい。それでも人と身体がぶつかったりすることもそうそうないのですが、もしも当たってしまったときはすぐに謝ります。

でも都会では毎日の通勤電車で人と肩が触れ合うことは当たり前…。そんな田舎と都会の違いに驚いたことを覚えています。

もちろんそれは日本国内だけでなく海外へ行くとより一層感じることもありますよね。では日本人の多い国のひとつである「中国」に住む日本人のリアルな声とは?

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

中国で「やばいな」と思ったこと

外務省によると、中国に住む日本人(海外在留邦人)の数は10万7,715人と、第1位のアメリカに次ぐ多さを誇ります(2021年10月1日時点)。

第3位はオーストラリア、第4位はタイ、第5位はカナダと、海外在留邦人数の多さに関してはアジア圏でナンバーワンを誇る中国。

そんな中国で働きながら生活をしている日本人の皆さんによると、カルチャーショックを受けたことがいくつかあったそう。では一体、日本人は中国のどんなことに驚いたのでしょうか。

コロナ禍での配給…まさか鳥一羽!?

image by:cherry-hai/Shutterstock.com

「コロナで2カ月間、家から出られませんでした。そのときに『食料配給』があったのですが、鳥まるまる一羽の冷凍肉が届いたんです。それにはびっくりしましたし、自分で鳥の頭や足を切ったり、捌かないといけなかったので大変でした」(30代・男性)

新型コロナウイルスの影響でロックダウンが行われた一部の中国の都市では、外出が禁止されていたため食料が配られたそう。


その際、野菜などの食料品にあわせて鳥一羽が丸ごと届いたとのことですが、捌くのに慣れていないと戸惑ってしまいますよね。ちなみに配給品は地域によってさまざまらしいです。

些細なことですぐにケンカする

image by:Wenhui Xing/Shutterstock.com

「公共の場でよく言い合いを見かけます。知らない人同士でもケンカが起きることも珍しくありません。その理由は、肩が少しぶつかったなど、とても些細なことが原因みたいです。都市部は人が多いので、とくに注意しようと思っています」(30代・女性)

とても人口が多い中国では、混雑具合も桁違い。ただ、人とぶつかったりして口論になるケースもあるみたいですね。

もちろん全ての人がすぐに怒ったり、些細なことで言い合ったりするわけではありませんが、もしもぶつかってしまった場合は一言相手への配慮があるといいかもしれないですね。

歩道をバイクが走ることがある

image by:Wirestock Creators/Shutterstock.com

「中国では、一部の地域だけかもしれませんが、交通ルールが結構ユルいと思います。歩道でも普通に電動スクーターが乗り上げてきて走行したりするので、最初見たときはとてもびっくりしました。歩いているときは注意が必要です」(30代・男性)

スクーターなどのバイクは移動手段にとても便利。ただし注意したいのが、日本とは交通事情が異なるということ。中国では年によって赤信号でも右折が可能だったり、日本のように歩行者優先ではなかったりするそうですよ。

お年玉をくれない上司の信頼はなくなる

image by:Koshiro K/Shutterstock.com

「中国の旧暦の正月『春節』では、お年玉文化があります。紅包(ホンパオ)と呼ばれるんですが、例えば年上の人や上司が、年下や部下に対して、赤い封筒でお金を渡すんです。お年玉を貰えるのは子どもだけじゃないので嬉しいです。でも春節の夜は部下から紅包くれくれメッセージが送られて、上司が配らないと『ケチ』『ついていけない』といわれ上司としての信頼が失墜します(笑)」(30代・男性)

「紅包」は大人も貰えるのは嬉しいですよね。さらに中国の生活に欠かせない「WeChat(ウィーチャット)」にも紅包機能があるそう。

例えば、上司が1000元を部下のグループ全体に送ったとします。そのお金を受け取ったグループのメンバーは、各自が受け取る際に「5%」や「30%」など、開けてみないとわからないような機能もあるのだとか。そのためくじ引きのようなワクワク感を楽しめるので人気を集めているようですよ。

日本の休日の多さが羨ましい

image by:Nana Wang/Shutterstock.com

「私のいま働いている中国の会社だけかもしれませんが、休みは圧倒的に日本企業の方が多いと思います。祝日や土日と合わせた3連休などは、やっぱり日本の方が多いなと感じます。春節や国慶節といった大型連休でも、連休明けの日曜日から出社したりすることもあるので、かなりカルチャーショックでしたね」(30代・女性)

中国では振替出勤があるそうで、前週の土日が祝日と繋がった連休だった場合、その翌週が出勤日になるのだとか。日本では仮に土日が祝日と繋がって3連休になったとしても、翌週はいつも通りお休みが多いでしょう。そのため日本よりも休みが少なく感じてしまうのかもしれませんね。

黄砂のヤバさにビックリ

image by:Zhang BinSir/Shutterstock.com

「春の時期、とてつもない『黄砂』に襲われる日が多々あることには驚きました。それでも普通に出勤しているので、戸惑いましたね」(40代・女性)

「黄砂」とは、砂漠などの砂塵が風によって巻き上げられ、大気中に広がり、空を覆う現象のこと。この黄砂の影響で街中が黄色っぽくなり、建物が霧に覆われたように見えなくなるのです。

まるで異世界に飛び込んだかのような景色が広がりますが、それでも仕事へ行くことはもはや当たり前の様子。日本ではなかなか見かけない景色なので、最初は戸惑ってしまったみたいですね。

このように日本を離れ、中国で生活する皆さんは最初、慣れないことに驚いた経験がいくつかあったそう。ただ、自分がいままで住んでいた日本との違いにカルチャーショックを受けながらも、異文化を楽しんでいると教えてくれました。もちろんまだまだ私たちが知らない、文化の違いがたくさんあるはず。新しい発見を楽しみながら世界を満喫していきたいですね。

  • 参考:外務省
  • image by:claudio zaccherini/Shutterstock.com
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  • ※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
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大学時代にドイツへ1年間留学。卒業後は旅行・グルメ・恋愛系のライターとして活動中。大好きなハンバーガーとビールのために、休日はボルダリングとヨガで汗を流す。

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