本当に美味い「朝食」が食べられる、日本全国のおすすめ旅館・ホテル10選
“おくどさん”で焚き上げたつやつや白米にノックアウト「郷夢の宿 山ぼうし」/岐阜県
奥飛騨の新平湯温泉郷にある「郷夢の宿 山ぼうし」もまた食事がとても美味しい宿で、夕朝ともにこれぞ“おくどさん”と呼ぶにピッタリな大きなお釜で炊き上げた炊き立てのご飯が伴されるのが特徴。
この白米のつやつやっぷりが実に素晴らしく、特に晩酌なしでいただく朝ごはんでは最大限にその美味しさが発揮されているように思います。
朝食のテーブルに並ぶのは、新鮮な地元の野菜や旬の川魚をはじめ湯豆腐や定番の茶碗蒸しといった旅館の和食メニュー。
高級魚のノドグロは開きでいただきますが、これがまた絶品。郷土を感じさせる焼きたての朴葉味噌は山のご馳走!という感じで、ちょこっと添えられた佃煮や香の物にいたるまですべてが丁寧に作られていることに感動します。
品数豊富で目にも麗しく、しかもどのおかずも白いご飯にぴったりすぎるので、ごはんのおかわりは言うまでもなく必須です。
美味しさに食べ過ぎることを覚悟で訪ねてほしい宿です。
- 詳細記事
- >>>なぜ、こんなに心休まるのだろう。奥飛騨・新平湯温泉「山ぼうし」
- 奥飛騨温泉郷・新平湯温泉 郷夢の宿 山ぼうし
- 岐阜県高山市奧飛騨温泉郷一重ヶ根832
- 0578-89-2538
- 公式サイト
寺のホテルで味わう京風情あふれる和食膳「三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺」/京都府
最近は朝食に力を入れるビジネスホテルがどんどん増えてきていて、そんな中でとっても印象的な朝ごはんと出会ったのが京都の「三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺」。
こちらのホテルはホテルの一角が寺になっている(正確には寺の敷地内にホテルがある?)寺とコラボしたという一風変わったホテルで、朝食のメニューにもその個性が発揮されていました。
“日本の伝統的な食文化を五感で味わう”をテーマとした朝ごはんは、異なる3つの和食膳から好きなものをセレクトするシステムですが、その内容はなんと精進料理や天ぷら、穴子料理など。
朝から手のこんだ料理が並ぶことに驚きました。私が滞在したときは「穴子のかぶら蒸し」をいただきましたが、朝からかぶら蒸しって、朝から穴子って贅沢すぎませんかね?
京都ならではの朝ごはんで気分も上々。ビジネスホテルもここまできたか!という感じの朝ごはんでした。
- 三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺
- 京都府京都市下京区寺町通四条下る貞安前之町620
- 075-354-1131
- 公式サイト
名物壱岐豆腐と採れたて自家野菜でリチャージ「奥壱岐の千年湯 平山旅館」/長崎県
壱岐島で有名な旅館といえば「奥壱岐の千年湯 平山旅館」です。鉄分を含んだ赤湯と食事に定評のある宿で、メディアにもちょくちょく登場するのでご存じの方も多いはす。
海の幸たっぷりの夕食がよく取り上げられますが、朝食の素晴らしさも見逃せません。
同旅館の朝ごはんとして、今やすっかり名物とも言えるのが壱岐豆腐。
どどーんとほかでは見たことのないジャンボサイズで登場するので、まずはその大きさに驚き、食して今度はその美味しさに驚く、といった塩梅です。しっかりとした風味と甘みが自慢の壱岐豆腐は豆腐好きにはたまりません。
そして、これまた大きな器に氷と共に盛られた山盛りの採れたて有機野菜のボリュームと美味しさも格別です。さらに天日干しの魚や特製醤油の美味しさに心から大満足の朝ごはん。
こちらの朝食はもうずいぶん前から変わることなくこのスタイルで旅人をもてなし続けているので、まだ未体験の人はぜひ!
- 奥壱岐の千年湯 平山旅館
- 長崎県壱岐市勝本町立石西触77
- 0920-43-0016
- 公式サイト
自家野菜と馬肉、食材の力がみなぎる郷土料理「歴史の宿 御客屋」/熊本県
熊本と大分の県境に位置する人気の黒川温泉。ここで300年、半農半宿として宿屋を続けるのが「歴史の宿 御客屋」です。
全13室のこぢんまりとしたこの宿は、自慢の源泉とひと手間もふた手間もかけたもてなしが魅力で、自家野菜をはじめ、信頼できる地の食材をふんだんに使った食事がいただけるのは半農の宿ならでは。
和食膳の朝食は地元の美食がぎゅっとつまった内容で、中でも地元小国特産の希少な大豆「すずかれん」の納豆と馬肉のたたきを合わせた郷土のスタミナ料理は驚きの美味しさ!
朝から馬肉をいただくというのも初めての体験でしたが、これまで食べた納豆とは違う「すずかれん」の美味しさにも感動しました。
自家製の漬物や豆腐、薬味にいたるまで食材に対する自信を持ったこだわりが感じられ、身体にも優しいエネルギーチャージが叶う大変満足度の高い朝ごはんです。
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- >>>まるで昔話の美しい里山のよう。泉質豊富な熊本「黒川温泉」を訪ねる
- 歴史の宿 御客屋
- 熊本県阿蘇郡南小国町大字満願寺6546
- 0967-44-0454
- 公式サイト
目にも麗しい重箱仕立ての琉球朝食「星のや竹富島」/沖縄県
リゾートホテルの朝食というと反射的にザ・職人の技で料理された美しい卵料理を思い浮かべますが、土地の食文化にちなむ趣向を凝らした素敵な朝食というのも魅力的です。
そんなほかにはないここだけの朝食という意味において、リゾートホテルの中で一番印象に残っているのが「星のや竹富島」なんです。
和洋等4種類から好きなメニューをセレクトする仕組みですが、私が気に入ったのがその中の「琉球朝食」。
これは、沖縄のお盆(うーくい)や春のお墓参り(シーミー)の際に用意される沖縄の伝統的な重箱料理「御三味(うんさみ)」を朝ごはんに仕立てたもので、朱色に塗られた美しい箱におかずを9つ整えた朝食膳として供されます。
小分けにされた箱の中にはピンだこ、ミーバイ、軟骨ソーキ、パパイヤのサラダ、ハンダマ(古くから食される沖縄の薬草)といった沖縄の食材が並び、一緒にいただくご飯は16雑穀の黒米。
料理はもちろんしつらえに至るまで滋味豊かな沖縄の食文化と美がぎゅっと詰めこまれているのが素晴らしく、竹富島の朝の空気にこの朱色の重箱がよく映え、島の恵を五感で味わえるようになっている点がとても気に入りました。
舌の記憶はもちろん、風の音や空の色までをも含め鮮やかな記憶に残る朝食膳だと思います。
- 星のや竹富島
- 沖縄県八重山郡竹富町竹富
- 050-3134-8091(電話予約9:30〜18:00)/0980-84-5888(到着当日連絡先)
- 公式サイト
- image by:OMO7旭川 by 星野リゾート
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