鳥取は鉄道も妖怪だらけ。「ゲゲゲの鬼太郎列車」で行く異次元の旅
誰もが知る国民的アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」。その原作者である水木しげる氏の故郷といえば、鳥取県境港市ですが、至る所に「ゲゲゲの鬼太郎」のキャラが登場する「水木しげるロード」はすっかり街の顔となりました。
そんな「水木しげるの街」をライターの御田けいこさんに「撮り鉄」の視点から紹介してもらいました。
「撮り鉄」ポイントが満載のゲゲゲの駅
山陰の穏やかな港町、鳥取県境港市にやって来ました。ここは「ゲゲゲの鬼太郎」で知られる漫画家・故水木しげる先生の故郷。駅前からのびる商店街「水木しげるロード」には鬼太郎でおなじみの153体もの妖怪像があちこちに置かれ、アヤしいもの好きにはたまらない町なのです。
JR境港駅から水木しげるロード方面に踏み出したとたん、目に飛び込んでくるのは漫画を描く水木しげる先生を鬼太郎とねずみ男が見守るオブジェだったりします。
さて、水木しげるロードでブロンズ製の妖怪たちに出会う楽しみもありますが、ここでは「鉄活動」も待っています。
境港駅と米子駅を結ぶ全長17.9kmのJR境線には、2000年より「ゲゲゲの鬼太郎」ファミリーに登場するキャラクターを描いた車両が走っているのです。
境港市の観光ガイドによると現在、車体は「鬼太郎」「ねずみ男」「ねこ娘」「目玉おやじ」「鬼太郎ファミリー列車(2種類)」の計6種類があるそう。
駅のロータリー脇の線路がよく見える場所に移動すると、すでに何組かの撮り鉄と思しき方たちが。一緒に陣取り、電車を待っていると、サッカー日本代表のサムライブルーを思わせる青色の車体が近づくにつれ、ワクワク~。車体には鬼太郎の顔! 皆、いっせいにスマホやデジカメを取り出して、鬼太郎ボディの電車をガン写します。
2両目に描かれていたのは目玉のおやじ。
緑色のボディに「Medamaoyaji Train」と大胆に書かれています。アタマに手ぬぐいをのせて水風呂に浸かる目玉のおやじを見ると「き、きたろー」と、口真似をしてしまうのは長年のクセ。
いざ写真におさめようと私を含む「撮り鉄」さんたちは鬼太郎の前から、目玉のおやじがよく見える場所に集結。
JR境線沿線には15の駅がありますが、各駅に鬼太郎キャラの愛称がつけられているのも「鉄」気分を盛り上げるのに一役買っています。
たとえば、米子駅は「ねずみ男」駅、御崎口(みさきぐち)駅は「砂かけばばあ」駅、 上道(あがりみち)駅は「一反木綿(いったんもめん)」駅、そして境港駅は「鬼太郎」駅といった具合に。
今回は「撮り鉄」に専念しましたが、次回は「乗り鉄」もいいかも。
JR境線の境港・米子間の運賃は320円、所用時間約45分。車両によっては、自動放送が「猫娘」の声で流れることもあるそうです。鬼太郎キャラが描かれた電車に揺られ車窓から山陰の町を旅するなんて、いかがでしょう。
- image by:御田けいこ
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