天気雨をなぜ「狐の嫁入り」と呼ぶのか?その由来を調べてみた
狐の嫁入りには、哀しい民話も残っている
これらの理由から、晴れているのに雨が降る「天気雨」は怪奇現象として扱われ、同じく狐に化かされているのではないかという意味合いから、「狐の嫁入り」と呼ばれるようになったそうだ。
また天気雨のことを「狐の嫁入り」と呼ぶのは、天気雨のときには狐の嫁入りがあるという俗信に由来しているともあった。
あるいは、雨の日に嫁入りをする狐たちが、日中の嫁入り行列を人間に見られない様に雨を降らせているのが天気雨の「狐の嫁入り」ともいう。
また狐の嫁入りの由来として、こんな哀しい民話が伝わっているところも。
ずっと雨が降らない村が狐をいけにえにして雨を降らそうと、男前の村人が狐の娘を騙して嫁入りさせようとする。途中、狐の娘を気に入ったその男は、「これは罠だから逃げて!」というのだが、狐はその男が好きだったので、「いいんです」と人間の娘に化けてそのまま嫁入りをし、村人たちにいけにえにされた。すると晴れている空から大粒の雨が降ってきた。
さらに面白いことに、天気雨に関する俗信は世界各地に存在するようだということ。
代表的なものは天気雨と動物の結婚を結びつけるもので、日本の「狐の嫁入り」のほか、アフリカでは猿やジャッカル、アラビア語圏の一部では鼠、ブルガリアの一部では熊、大韓民国では虎が結婚するとされる。
イタリアのカラブリア州・サレント半島やイギリス南西部では日本と同じく狐が結婚するといわれているようだ。
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