オムレツでまさかの町おこし。なぜ和歌山「はしもとオムレツ」は成功できたか

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2018/04/04

オムライスならぬオムレツライス

お次は養鶏場にほど近い場所に位置する洋食レストラン「Cocotte(ココット)」。たまごは養鶏場へ出向き直接仕入れるとのこと。フレッシュさは抜群です。

栄養士の資格を持つオーナーシェフの中岡陽介さん(40歳)があみだしたのは、和風デミグラスソースで煮込んだ牛肉がこれでもかとトッピングされた贅沢な「オリジナル牛肉オムレツライスセット」(1,650円 税込)。オムライスではなく「オムレツライス」なところが肝要。

洋食レストラン「ココット」のオーナーシェフ中岡陽介さん
牛肉と自家栽培の野菜がたっぷりのった「オリジナル牛肉オムレツライス」。なんとお米も自家栽培

中岡「和食の『他人丼』から発想しました。オムレツって朝食のイメージが強いから、あえておなかいっぱい食べられる“ごはん感”を表現したかったんです。実際につくってみたら牛肉とふわふわに焼いたオムレツ、ごはんのバランスがけっこうよくて、ご年配の方が『これやったらお箸でも食べられるわ』って喜んでくださって、はしもとオムレツを採り入れてよかったなと思います」

「オムレツは『ふわふわ感』が命」と言う中岡さん。シンプルな料理だけに焼き加減の見極めは難しい

オムレツが牛肉とごはんの仲をとりもつようで、ほっとするお味。“ごはん感”を出したいとおっしゃるだけあり、こちらはなんとお米も自家製。ほか親子で菜園を開いており、野菜もほぼ自家栽培。この日は摘みたてのほろ苦い菜の花が絶妙なアクセントとなっていました。

Cocotte(ココット)

和歌山県橋本市隅田町山内 64-2

0736-36-5510

ランチ   11:00~14:00


ディナー  18:00~不定

モーニング 8:00~11:00(土日のみ)

定休日 月

http://www.konomise.com/hashimoto/cocotto/

パンの生地にもこだわったオムレツロール

最後にご紹介するのは市役所の眼の前にあるパン工房「アークティック」。オーナーパン職人の三井明人さん(45歳)が焼きあげるのは、ロールパンにはしもとオムレツをはさんだ「オムレツロール」(200円 税込)。2階がイートインスペースとなっており、店内での飲食もOK。

「アークティック」のオーナーパン職人、三井明人さん
たまごのボリュームに驚かされる「オムレツロール」

実はこのオムレツロール、単なる既成のパンにオムレツをはさんだもの、ではないのです。

三井「パンは国産小麦の生地に『はたごんぼ』を練りこんだ特製です。はしもとオムレツで惣菜パンをつくるときに『別の地場産の食材も使いたい』と考え、試行錯誤しました。橋本のたまごは割った時の黄身の盛りあがりがすごい。味も濃いというより、もう強い。このたまごに勝てる力のあるパンを焼いてみたいと思ったんです」

パン生地に練りこまれているのは橋本市のもうひとつの名産「はたごんぼ」

はしもとオムレツは、拮抗を果たす「地元ごぼう入りパン」という新たな美味も生みだしたようです。

アークティック

和歌山県橋本市東家6丁目1-3

0736-33-0730

8:00~19:00

定休日 日

http://www.eonet.ne.jp/~arctic/

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