京都市内から30分ですぐ絶景。子連れで行ける週末「プチ登山」が人気
山道の右側に開けた空間がちらっと見え、一歩踏み出すと、もうそこは絶景でした!
登りきった達成感で、みんな清々しい表情をしています。一番笑顔が素敵だったお姉さんをパチリ。
京都市内の隅から隅まで、この通り、一望できてしまいます!
足元には、大文字の送り火の火床が。直径1メートルほどのレンガの足場は、毎年燃やす薪の炭の色がついています。京都の長い長い歴史の中で、一体どれだけ多くの人々がここで燃やされる炎を見上げてきたのでしょう。夏の暑さの中、それぞれの思いを胸に…。
大の字の通りに、火床が斜面に続いているのが見えます。大の字をなぞって歩いてみたい気もしますが、初心者ですからなるべく体力を残しておきたいので、今日は眺めるだけにします。登山には、冒険をしない勇気が大切。
最高の景色を眺めながら、登りですっかり疲れた体を休めます。せっかくなので、大文字山から見える観光スポットを探してみました。
さらには、五山の送り火の「妙」「法」「船形」「左大文字」が見渡せました。そして、最大の送り火である大文字(右大文字)は、今まさに自分の立っているところなんですよね。
さて、残念なことに、実はここは大文字山の頂上ではなく、あくまでも絶景ポイントでしかありません。頂上へは、ここからさらに10分登ります。とはいえ、ここを目標に登る人が大半ですし、事実上の大文字プチ登山のゴールといってよいでしょう。というわけで今回もここで下りたいと思います。
だんだん人が増えてきました。時間的に、山の上でランチする計画なんでしょう。山の上のおにぎりは美味しいに決まっていますよね。ただし、登山客のお弁当を狙ってトンビが定期巡回していますから、目立たないよう注意したほうがよさそうです。
下りは、上りよりも気持ちに余裕があるせいなのか、景色がよく目に入りました。風に揺れる木漏れ日に癒されます。登りきった達成感と軽く汗をかいた爽快感で、なにもかもが、色鮮やかに目に映ります。息を切らせて登ってくる人に「あとちょっとですよ」と声をかけました。
ちょうど中間地点まで下ってきました。かなり人が増えてきています。やはり人気の登山スポットですから、大文字山は、混雑しない午前中の早めの時間にスタートするのがよさそうです。
11時過ぎにはもう麓に到着しました。往復で1時間ちょっとで、プチ山登りがあっという間に終了です。ペットボトル1本の水をほぼ飲み干して、たくさん汗をかきました。登りきった達成感とほどよい疲れで、気持ちは晴れ晴れしていました。そして何より、たくさんの知らない人と笑顔で声をかけあえたことで、普段の生活では忘れていた人の優しさを思い出させてもらいました。これが一番、貴重な山登り体験だったかもしれません。次は、誰かと一緒に登りたいなと思いました。
アクセスがよく、観光ついでに行ける大文字山の絶景プチ登山は、どなたにもオススメです。
- 大文字山(如意ヶ嶽)
- 京都府京都市左京区
- 標高:472メートル
- プチとはいえ登山ですから、靴や服装、食料や救急セットなど、山の装備は万全に。
- プチ登山のあとは、銀閣寺〜哲学の道〜南禅寺・インクライン観光コースがオススメ。