トロッコ電車の始発駅。絶景と温泉を一度に味わう富山「宇奈月温泉」
宇治、奈良に負けない「月の名所」で月明かりの中、温泉街を散策できる
宇奈月は宿周辺の温泉街散策も情緒があって面白いです。黒部川の河岸段丘には宿や飲食店、駅、美術館などが密集しており、浴衣を着てコンパクトに散策を楽しめます。徒歩圏内には足湯やカフェ、セレネ美術館に黒部川電気記念館、黒部川にかかる山彦橋、想影橋など立ち寄りスポットが連なっています。散策に適した温泉街なのですね。
ちなみに宇奈月という名前は、もともとあった地名に、「宇奈月」という漢字を当てて作ったとされています。その背景には、宇治や奈良にも負けない月の名所になってほしいという願いが込められているのだとか。
確かに「宇奈月」という温泉地で月を見上げると、なぜか他の土地と異なる情緒が感じられるから不思議です。黒部峡谷鉄道の黒薙駅の駅員さんも「宇奈月の月はきっと奇麗だろう」と考え、地名のロマンティックな響きに誘われて、東京や大阪から訪れる女子グループも目立つと言います。
その意味で言えば、宇奈月温泉は「宇奈月」という地名自体も魅力の一つなのかもしれませんね。浴衣を着ながら温泉街を散策し、暗がりで足を止めて夜空を眺めてみてください。黒部峡谷の玄関口で見上げる夜空は、また格別の味わいがあるはずですよ。
宇奈月温泉は東京から北陸新幹線でおよそ3時間ほど、飛行機だとおよそ1時間で到着します。さらに新宿からは高速バスも運行しているので、週末の小旅行などの際にはぜひ訪れてみてください。きっと美しい景色と気持ちの良い温泉に癒されること間違いなしですよ。
参考文献:とやまグラフィック⑤『黒部今昔』(TC出版プロジェクト)、開湯90周年 宇奈月温泉の歴史を辿る(黒部市教育員会)
source: 黒部市の観光施策について -黒部市 産業経済部 商工観光課