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マラソン×ピクニックで、東日本大震災・被災地の“いま”を巡る

“走る”フリーライター・三河賢文
“走る”フリーライター・三河賢文
2018/12/26

時間を有効に使い、旅先の地をぐるりと走って観光する「旅ラン」のように、ランニングの楽しみ方はさまざまあります。今回は“走る”フリーライター・三河賢文さんが、東日本大震災で被害を受けた仙台〜女川間をマラソンとピクニックを掛け合わせたイベント「仙女ウルトラマラニック」で巡ってきました。

マラソン×ピクニック「仙女ウルトラマラニック」

マラソンと言えば、ゴールを目指して懸命に走るランナーの姿が思い浮かびます。しかしランニングの楽しみ方は多様化し、最近ではエンターテインメント性の高いものや観光に絡めたものなど、各地でさまざまな大会が開催されるようになりました。


今回ご紹介する「仙女ウルトラマラニック」も、その中のひとつ。マラニックとは「マラソン」と「ピクニック」を合わせた造語で、記録や順位などを競わず、その地域の食べ物や景色楽しみながら走ります

そして同大会で走るのは、東日本大震災の被災地である宮城県沿岸部で、素晴らしい自然と共に被災地の“いま”を巡る80kmのコースです。マラニックの楽しさについて、実際に走りながら目にした光景と共にご紹介します。

七ヶ浜と松島で美しい海を眺める

早朝5時にスタートしたランナーは、思い思いのペースで走り始めます。暗闇の仙台市を駆け抜けて多賀城へ。前半は人や車の通りが多い市街地となっていました。交通規制など行っていないので、もちろんランナーは交通ルールを順守。赤信号はストップし、歩道を走ります。

制限時間は14時間。80kmという距離に対して長めに設定されているのは、楽しみながら走ってほしいという思いから。また、赤信号でのストップなどタイムロスを含めて、多くのランナーがちゃんとゴールできるようにという考えがあるようです。


コースは塩釜松島方面へと走りますが、海沿いに七ヶ浜を経由します。そこで見られるのが、どこまでも広がる青い海。七ヶ浜は東日本大震災の後、海沿いに高い堤防が設けられています。しかし、ときどき開けて海の見える場所があり、その光景はまさに絶景でした。

そして同じ七ヶ浜の中で、こちらも見逃せない絶景ポイントのひとつ。松島四大観に数えられる多聞山からは、青く広い海と松島の景色が広がっています。こちらは必見ということで大会でも通過チェックを行い、ランナー全員が立ち寄れるようにされていました。

ただし…



多聞山からの絶景を楽しむには、この急な階段を登らなければいけません。しかしこういう場所がコースに含まれていることも、またマラニックならではといえるのではないでしょうか。


七ヶ浜を抜けると、塩釜を経由して松島へ。ちょうど紅葉して美しい木々に囲まれつつ、ときおり海がその顔を覗かせます。紅葉と海との組み合わせは、まさにこの季節だからこその景色。走りながらも、ふと立ち止まってシャッターを押さずにはいられません。

日本三景に数えられる松島は、ちょうどコースの中間地点です。近辺は震災で被害を受けたエリアですが、復興作業が進み、今でも大勢の観光客が見られました。飲食店も多いので、腹ごしらえに松島グルメを堪能する…なんていうのも良いかもしれません。

なお、本大会ではコースこそ決められているものの、寄り道などはランナーの自由。そのため、松島では伊達政宗ゆかりの国宝である「瑞巌寺」に立ち寄り、歴史観光を楽しんだ方もいたようです。

三男一女の大家族フリーランス。中学〜大学まで陸上競技部に所属(中・高:中・長距離、大学:十種競技)。引退後はコーチとして活動。7年のブランクを経て2011年7月からランニングをスタートし、現在はトライアスロンやウルトラマラソンにも挑戦しています。

マラソン×ピクニックで、東日本大震災・被災地の“いま”を巡る
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