韓国人を10年間愛した女子が、30歳目前でバカになれなかった話
兵役の面会で出会ったのが韓国人のボーイフレンド
編K:面会場所はソウル市内にあるんですか?
亜紀:正確な場所は覚えてないんだけど、ソウルからバスで4時間くらいかかった気がする。
編K:結構、遠いですね。
亜紀:山の中にある場所だった。パスポートを提示して面会の手続きして、少し待ってたらソヨンが会いに行った先輩と一緒に現れたのが、ソジュンだったの。
編K:のちのボーイフレンドですね。
亜紀:そう。ソジュンは私より一つ年上で当時はまだ大学生。初対面だったけどたくさん話してくれたの。
編K:初対面で何を話すんですか?
亜紀:彼は日本語を勉強していたらしく、カタコトの日本語で大学では化学を専攻していること、家族は両親と姉と犬が2匹いることとか、色んな話をしたの。
編K:初対面なのにフランクですね。
亜紀:日本に興味があるって言ってたからね。その面会がきっかけで友達になって、少しずつやりとりするようになったの。
編K:とはいえ当時はいまみたいにスマホもSNSもないですよね。
亜紀:そうなのよ。彼は入隊して間もなかったから部隊の出入りはもちろん、携帯電話の所持も禁止。それで公衆電話で国際電話してた。
亜紀:1日2時間の決められた時間だけ公衆電話で通話が可能なんだって。でも、泊りがけの訓練に行くと、数日間は連絡が取れないから、結局文通でやりとりすることが多かったわね。
編K:平成なのに文通…!
亜紀:私も学校があるから、文通くらいの頻度がちょうどよかった。平日は勉強してバイトして、休みの日に手紙の返事を書くみたいな。
編K:告白とかありました?
亜紀:何度か手紙でやりとりするうちに、「亜紀のことを愛しているから、兵役が終わったら日本に会いに行くね」って書いてくれたの。きっかけとしてはそこから付き合ったって感じだね。
編K:文通したくなってきました。
亜紀:お互い手紙を送り合う遠距離恋愛がスタートしたんだけど、軍隊から送ってくれた手紙は箱に入りきらないほどになってた。
約2年ぶりの再会。彼が日本へやってきた
亜紀:2年間の服務を終えて除隊し、大学に復学したの。それと同時に初めてパスポートを申請し、日本へ会いに来てくれたの。
編K:文通で2年間も付き合うって、今じゃ考えられないですね。
亜紀:私もまさか文通が続くなんて思ってなかったよ。
編K:再会してどうでした?
亜紀:ソジュンを成田空港の到着ロビーまで迎えにいったとき、これからは自由に遠距離恋愛ができるんだってことを実感した。ただでさえ兵役に行ってたし、しかも韓国と日本の遠距離恋愛だし。普通の恋愛じゃないわよね。
亜紀:でも彼に再会したときは本当に嬉しくって。その反面、久々にあったから少し照れ臭いっていう変な気分だった。だってまだキスすらしたことなかったからね。