日本人は意識が低め?2019年「サステイナブル・トラベル」調査

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2019/12/30

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が発表した特別報告書で、「地球温暖化を産業革命前の+1.5°Cに食い止めるためにはあと10年足らずしか猶予がなく、この温暖化レベルを超えると洪水や干ばつ、酷暑のリスクが大きく上昇してしまう」と記載があります。

そんななかで、世界では旅先の環境やそこでのコミュニティ配慮しながら行う旅行を指す言葉「サステイナブル・トラベル」が浸透しつつあるのです。

そしてこの度、Booking.comが毎年実施している「サステイナブル・トラベル」についての2019年版調査結果を発表いしました。世界18の市場で合計1万8,077名から得られた回答を、早速チェックしてみましょう。

エコな宿泊施設の人気が増加しながらも、一方で日本人旅行者の意識は低めに

今回の調査で、およそ4分の3(72%)の人が「次世代のために地球を守るには、人々はいますぐ行動しサステイナブルな選択を行う必要がある」と回答しました。地球環境の汚染が懸念され続けるなか、意識の高まりは間違いなく起きているようです。

一方、日本は世界と比べると「サステイナブルな選択」の必要性を感じているのは半数以下の40%に。海外からの旅行者の感想にも「日本はどこも清潔」という言葉が多いように、日本人の文化として、基本的に自然環境も意識しての配慮が行き届いていることが考えられます。

続いて、全体の73%が今後1年間の間に「エコ、または“グリーン”な宿泊施設に1回以上滞在する予定である」と回答していることにも注目。同じ調査で、2016年には62%、2017年は65%、2018年では68%へと割合が増加しており、この点は日本でも同様の傾向を見せています。

宿がエコに配慮していることを知った場合、その宿を予約する可能性は高くなる」と答えた旅行者も、全体の70%に。 しかし日本人だけで見ると、宿のエコ配慮の有無による宿の予約の可能性は36%と、低い傾向にあります。

エコな宿の見分け方に関して、旅行者の約4分の3(72%)が「宿泊施設のエコラベル[MOU1](地球環境の保全に役立つと認定された商品につけるマーク)の存在を知らない」と回答。日本ではそれを上回る84%が回答し、ここでも日本人のエコや「サステイナブル」な宿泊への認識は低めだと判明しています。

環境に対する想いがありながらも、旅行でしっかりとエコに配慮するのはまだまだ難しいともいえます。回答した旅行者は、自身よりも「旅行会社に果たすべき重要な役割がある」と考えているようで「旅行会社はよりサステイナブルな旅行の選択肢を消費者に提供すべきである」と答えた旅行者は、全体の71%に。


さらに41%は「旅行中によりサステイナブルな行動をとるためのアドバイスを旅行会社から得たい」と述べています。

一方で、旅行者の約半数(世界:46%、日本:43%)は「日常生活よりも旅行中の方がサステイナブルな選択を行うことを難しく感じる」と回答し、世界の旅行者の約3分の1(31%)、日本の旅行者の34%は「旅行は特別な時間であり、サステイナビリティについては考えたくない時間である」とも回答。

さらに「予定があるため、選べるサステイナブルな選択肢に限りがある」と回答した日本の旅行者は約半数(49%)と、サステイナブルな選択をすることに積極的ではないことがわかりました。

そんななかで「サステイナブルな旅行」をより選択したくなるきっかけとして、46%が「エコフレンドリーな旅行を選択した人へ経済的なインセンティブ(税優遇措置など)がある」と回答(日本:29%)。また45%が「エコフレンドリーな宿泊施設や交通機関の選択肢が比較しやすいオンライン予約サイト」と回答しました(日本:29%)。

旅行先での過ごし方では、世界の旅行者の52%が「サステイナビリティを高めるために旅行中の行動を変え、可能な限り徒歩や自転車の利用、ハイキングを行うようになった」と答えています。

コミュニティの活性化という部分においても、68%が「旅行中に使ったお金を現地コミュニティに還元してほしい」と回答。「旅行中は現地の文化を代表するような本格的な体験をしたい」と答えた旅行者は72%でした。

今回見えてきた全世界の旅行者たちの考え方は、時代の流れを映しているといえる一方、日本人はその意識が他国に比べると低い傾向にあることも判明。

種々の複雑な問題により「サステイナブルな旅行をしたい」という想いを行動に移すことも容易ではない可能性があります。小さな部分からでも、地球環境に配慮した旅をする意識を持つことから始めてみてはいかがでしょうか。

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美容師・ヘアメイクを経て映画業界に転身。フリーの記者カメラマンとして国内外のレッドカーペット取材や俳優インタビューを行いながら、来日イベントの企画運営・PR、記者会見や舞台挨拶のMCなど洋画をメインに活動。現在は育児のため仕事をセーブし、ライターとして幅広いジャンルの記事を執筆中。

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