長い歴史を歩んだ大仏さま。全国にある迫力満点の「磨崖仏」スポット8選

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2019/08/23

仏像といえばお寺のお堂の中に鎮座していることが一般的…と思ってしまいますが、実は岩壁に彫られた仏像もあるのです。このような岩壁などに直接彫られた仏像を「磨崖仏(まがいぶつ)」と言い、全国各地に点在しています。

大きいものだと30m以上にもなる仏像もあるのだとか。そこで今回は全国各地にある迫力満点の磨崖仏をいくつかご紹介します。

1. 十六羅漢岩/山形県遊佐町

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十六羅漢岩(じゅうろくらかんいわ)」は、日本海の岩礁にある22体の磨崖仏です。日本海で亡くなった漁師の供養と海上安全を願ってつくられたもので、1868年に完工しました。

名称に「十六」という数字が含まれていますが、16の羅漢、釈迦牟尼、文殊菩薩、普賢の両菩薩、観音など像を合わせた22体の総称を意味します。

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日本海側にある岩礁の磨崖仏としては最大規模で、水産庁から「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」に選定されています。ただし場所によっては足場が悪いところもあるのでお出かけの際はご注意ください。

2. 大谷寺/栃木県宇都宮市

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日本最古の磨崖仏が鎮座しているのが栃木県の「大谷寺」です。同寺は全国的にも珍しい形をしたお寺で、岩窟には10体の磨崖仏が存在しています。

大谷寺の磨崖仏は4区にグループ分けされ、なかでも1区に属する高さ約4mの千手観音像は日本最古の石仏と言われており、弘法大師が制作したものなのだとか。これらの磨崖仏は歴史的価値がとても高く、国の重要文化財に指定されています。

3. 鋸山 日本寺/千葉県鋸南町

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スリル満点の人気観光スポット「地獄のぞき」でおなじみの「鋸山 日本寺」には高さ31mもの磨崖仏(薬師瑠璃光如来)があります。江戸時代後半に岩山に刻まれたものを昭和になって修復したもので、高さはなんと日本一。

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また、山頂近くには大仏と同じくらいの高さの百尺観音があり、こちらは1966(昭和41)年に完成しました。日本寺は石仏が多いところで、あせかき不動、百躰観音、西国観音などを見ることができます。



4. 鷹取山/神奈川県横須賀市・逗子市

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神奈川県横須賀市と逗子市の間にある「鷹取山」は標高139mと、あまり高さはありませんが切り立った岩壁があることから「湘南妙義」とも呼ばれています。

同山の見どころは「弥勒(みろく)磨崖仏」という高さ約8m、幅は約4.5mの磨崖仏。こちらは横須賀市在住の彫刻家であった藤島茂氏が1960年から約1年かけて作ったのだとか。過去には釈迦如来の磨崖仏もありましたが、小学校建設時に残念ながら1965年に壊されてしまいました。

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