日本で唯一の縁結び祈願所。心と心が結ばれる、石川県「気多大社」
日本で唯一、縁結びの祈願所が設けられている神社
こうした立派な歴史や由緒を聞くと、近寄りがたい神域という感じがします。まさにその通りでもあるのですが、一方で気多大社は大国主神(おおくにぬしのかみ)を祭っている由来から、縁結びの聖地として積極的に参拝者に対して門戸を開いています。
そもそも大国主神は伝説のなかで、須勢理毘売(すせりひめ)と結婚をする際に、幾多の困難を乗り越えて結ばれた経緯があります。そこから、縁結びに力を持った神域だと考えられているのですね。
「気麗(きれい)むすびどころ」といって、日本で唯一、縁結びの祈願所が設けられている点を見ても、いかに気多大社が縁結びの聖地として別格な存在なのかが分かります。
それでいて、例えば人工知能(AI)による5カ国語・24時間対応の問い合わせ機能をホームページに用意したり、境内のなかで重要文化財に指定される拝殿を使ってプロジェクションマッピングを行ったり、「恋バナ」(恋愛話)の投稿をインターネット上で受け付けたり、「幸娘(ゆきむすめ)」というお正月だけの巫女を一般から募集したりと、外部との交流を積極的に図っています。
ほかにも毎月1日には、国指定の重要文化財の拝殿を使って無料で縁結びの祈願である「ついたち結び」を行い、金沢駅から近隣の妙成寺と併せて往復の無料バスを運行させています。このついたち結びは人気で、参拝者の車で第一駐車場がいっぱいになるほど。
2019年の12月1日から31日は、新天皇陛下のご即位を祝って、神門をくぐり3~4歩だけですが、入らずの森に立ち入れるようにもなります(※立ち入りには条件があり)。
格式はかなり高いですが、それでも参拝のハードルを大いに下げてくれているのですね。
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