アメリカの「人工肉」はブームで終わるか、米国の食習慣を変えるか?

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2020/01/26

カロリーを低めに抑えている/ダンキンドーナッツ

image by:角谷剛
  • メニュー名:ビヨンド ソーセージ サンドイッチ
  • 主要成分:ビヨンドミート
  • 価格:4.99ドル(4.39ドル)
  • カロリー:470(710)
  • *()内の数値は同種のサンドイッチのもの

旧称ダンキンドーナッツは日本市場からは撤退しましたが、アメリカ国内では依然として健在です。もともとは東海岸発祥のチェーンなのですが、最近になって西海岸にも進出したことがニュースになるほどの話題を呼びました。

旧称の通り、ドーナッツが主力商品なのですが、オリジナルのコーヒーと朝食メニューも人気があります。

今年の11月から全米で販売が開始されたこの「ビヨンド ソーセージ サンドイッチ(BEYOND SAUSAGE SANDWITCH)」はビヨンドミートのソーセージ、それにチーズと卵がパンに挟んであります。つまり、やはりこれもビーガンではありません。

特筆すべきは、バーガーキングやデル・タコなどよりもカロリーを低めに抑えていることでしょう。ダンキン社によると、通常のサンドイッチに比べて、油の使用を30%近くカットしてあるのだそうです。

食べてみた感想ですが、ハンバーガーのパティが肉そのものであることに比べると、ソーセージにすると通常の肉を使ったものとは異なる舌応えがあるような気がします。

けっして不味くて食べられない、というわけではありませんが、オリジナルの味を求める人には違和感があるかもしれません。

ブームで終わるか、米国の食習慣を変えるか

image by:Deutschlandreform / Shutterstock.com

上に挙げた商品はすべて2019年になってから販売が開始されたものばかりです。

これ以外にも、マクドナルドがP.L.T.(Plant. Lettuce. Tomato.)という名前のビヨンドミートを使ったハンバーガーをカナダで販売テスト中とのことですし、ピザ・ハットも肉の代わりに植物ベース食品をトッピングしたピザをアリゾナ州でテストを行いました。

スターバックスに植物ペースのソーセージを使った食べ物をメニューに加えるようにとオンラインで署名運動をしている人さえもいます。


2020年以降はもっと多くのファストフードチェーンが植物ベース食品市場に参入してくるのは間違いないようです。

これが一時的なブームで終わるか、あるいは米国人の食習慣を変えるきっかけになるのかは現在のところ未知数ですが、このトレンドはしばらく続くでしょう。みなさんもアメリカを訪れた際は、植物ベースのファストフードを試してみてはどうでしょうか。

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角谷剛(かくたに・ごう) アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大谷翔平を語らないで語る2018年のメジャーリーグ Kindle版』、『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。

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