美味しくないのにナゼ食べる?他県民が驚いた、日本全国の不思議な習慣

Array
2020/06/20

先に火葬をしてから葬式を行う/岩手県、秋田県、熊本県、沖縄県など

image by:photoAC

次は各地の特色がよく出る、お葬式の習慣から。東京に生まれ、埼玉に育ち、群馬や北海道、神奈川などにも暮らした経験のある筆者からすると、死者の葬送儀礼は、

  • 通夜→葬儀・告別式→火葬

という順番が普通だと思っていました。しかし、日本には岩手や秋田を中心とする東北九州南部沖縄県のように、

  • 通夜→火葬→葬儀・告別式

という感じで、火葬を先に行い、葬儀・告別式の段階で死者が骨になっている地域があるといいます。このようなスタイルを一般的に「骨葬(こつそう)」、あるいは「遺骨葬」と呼ぶそうです。

image by:Shutterstock.com

そもそも日本は高度成長期(1955年~73年)に入るまで、土葬が一般的だったと、関沢まゆみ『火葬化とその意味「遺骸葬」と「遺骨葬」:納骨施設の必須化』の国立歴史民俗博物館研究報告に書かれています。

しかし火葬が一般的になると、大きく分けて、

  • (1)通夜→葬儀・告別式→火葬
  • (2)通夜→火葬→葬儀・告別式

といった2種類のスタイルになったといいます。

筆者が生まれ育った関東は(1)の方が主流ですから、先に火葬をしてしまう(葬儀・告別式の際には遺体の顔を見られない)見送り方に、意外さを感じました。

先ほどの論文によれば、骨葬をする東北や九州・沖縄には、それぞれ先に火葬をするようになった背景が考えらえるとか。例えば、東北については通夜を2日など長く行う文化があるため遺体の腐敗が進んでしまう、九州や沖縄も気温が高いため遺体の腐敗が進みやすいなど。

こうした背景があったからこそ、火葬が定着するとともに先に火葬を行う習慣が、一部の地域に広がったと考えられるそうです。


いま読まれてます
 東京 なぜ東京・月島は「もんじゃ」のまちになったのか?その歴史と由来 ★ 543
 国内 人魚のモデルになった深海魚。福井で2匹が目撃された「リュウグウノツカイ」 ★ 548
 富山 国内で1カ所だけ。縄文人も愛した翡翠を拾える富山「ヒスイ海岸」 ★ 354
 新潟 太古の海水の温泉。フォッサマグナが生んだ、新潟「糸魚川温泉」 ★ 297
 国内 奈良と鎌倉、もうひとつは?「日本三大仏」がある意外な県 ★ 807
エアトリインターナショナル コスパが高いLCC「ジェットスター」直行便でラクラク!ケアンズで大自然の癒やしを満喫しませんか?
美味しくないのにナゼ食べる?他県民が驚いた、日本全国の不思議な習慣
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
TRiP EDiTORの最新情報をお届け
TRiPEDiTORオフィシャルメルマガ登録
TRiP EDiTORの最新記事が水・土で届きます