新潟県民は美しい「花」を食べる?年末年始に食べたい、おもしろ県民フード

Array
2020/12/30

菊の花/新潟県

カキノモト image by:photoAC

次は山形から南下して、新潟県の変わったおせち料理を紹介します。ここまでサメ、エイ、コイなど水産物のおせち料理が続きましたが、次は植物。

しかも一見すると、食べるイメージがない花が、お節料理の食材として新潟では利用されています。

その花とは、上の写真になりますが、この花が何か分かりますか?筆者のイメージは葬式や墓参りと直結していますが、キクですね。全国のお節料理をまとめた紀文の公式ホームページには、

<かきのもと(菊)、れんこん、にんじん、大根などを薄切りにして、ごま、酢、くるみをすったものと和え、砂糖、しょうゆで調味>(紀文の公式ホームページより引用)

する新潟のお節料理が紹介されています。

image by:photoAC

新潟日報事業社『新潟県大百科事典』で、「カキノモト(延命楽)」という項目を調べると、食用菊の一種だとあります。

垣の根元に植えるために「かきのもと」と呼ばれているだとか、柿の木の根元に植えるため「かきのもと」と呼ばれるだとか、語源も解説されていました。

要するに、新潟の人は菊の花をおせち料理に入れるのですね。どのような味かといえば、歯触りがよ良く、甘みが強いのだとか。菊が甘い、意外ではないですか?

新潟市によれば、江戸時代から食用とされているそうで、古くから農家の庭先や畑の片隅で栽培されていたそうです。昭和になると水田の転作の作物としても栽培されてきました。

現代においてカキノモトの栽培が盛んな地域は、新潟市の白根地区といわれるエリア。県内の生産量の8割を同地区が占めているみたいですね。


image by:photoAC

カキノモト(菊)、レンコン、ニンジン、大根などを薄切りにして、ゴマ、酢、クルミをすって和え、砂糖、しょうゆで調味する以外にも、おひたしや春菊とのゴマあえなど、さまざまな形で食されているみたいですね。

いま読まれてます
 福井 25年間評価され続ける、福井県民が愛する鉄板土産の「せんべい」 ★ 93
 石川 イルカの泳ぐ海を目の前に。能登で楽しむ「手ぶら浜焼き」のススメ ★ 265
 石川 マスター、いつもの。地元民も外国人も通いつめる「和酒BAR縁がわ」 ★ 84
 富山 北陸旅行のお土産に。きき酒師がおすすめする富山の銘酒セレクション ★ 88
 国内 広島県民は「ワニ」を食べる?年末年始に食べたい、おもしろ県民フード ★ 288
エアトリ 憧れの北欧。デンマーク・コペンハーゲンで暮らすように旅をする
新潟県民は美しい「花」を食べる?年末年始に食べたい、おもしろ県民フード
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
TRiP EDiTORの最新情報をお届け
TRiPEDiTORオフィシャルメルマガ登録
TRiP EDiTORの最新記事が水・土で届きます