雪灯りが織りなす冬の絶景。秋田県「横手の雪まつり」でかまくら体験

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2023/01/11

しんしんと雪が降り積もる夜、あたたかな灯りを灯すのが「かまくら」。日本の昔からの風景として、昔話や絵画などに描かれることはあっても、実際に本物を目にしたことがある人はそう多くないのでは?

東北地方の豪雪地帯に起源を持つ雪の家、かまくらを実際に見て体験できる伝統的なお祭りは全国にいくつか存在しています。そのなかでも歴史が古く、国内外から多くのかたが訪れるのが秋田県横手市毎年2月に開催される「横手の雪まつり」です。

秋田県のなかでも雪深い横手市に伝わるまつりは、はるか昔からかまくらが中心になっています。今回は年に一度だけかまくらを体験できる「横手の雪まつり」をご紹介しましょう。記事の最後に今年度の情報も載っているので、ぜひチェックしてくださいね。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

毎年2月に行われる、冬の風物詩

image by:Niko Natsuki/Shutterstock.com

秋田県の東南部に位置する横手市は、同県のなかでも雪深いことで知られています。2020年12月中旬に日本全国を襲った寒波の際には、なんと100cmもの積雪を記録した豪雪地帯。そんな横手市で毎年2月、雪がなくては始まらない「横手の雪まつり」が開催されています。

かまくらを見ることができる日程は、毎年2月15日と16日。この日に合わせて横手市内でさまざまな催し物や伝統行事が行われます。

「ぼんでん」と呼ばれる色鮮やかな飾りのついた竿を神社に奉納する熱気のある行事が行われたり雪像が街中に現れたりとても賑やかな雰囲気ですが、メインは夜のかまくら。高さおよそ3mにもなる大きなかまくらが至るところに作られ、暖かな灯りを灯します。

「横手の雪まつり」の起源は?

image by:Shutterstock.com

同祭りの歴史は、さかのぼること約450年前。もともとは小正月に神様をおもてなしする行事として始まりました。始まりは現在のような丸いかまくらではなく、四角い雪の壁だったとされています。

四角い雪の壁を作り、そのなかでお正月飾りのしめ縄や門松を燃やすことで一年の無事や子どもの成長を祈ったのだそうです。

いまは少なくなってしまいましたが、地方で行われる「どんど焼き」と似たような行事ですね。雪で壁を作るのは、櫓を組むことが難しい地方ならではといえるでしょう。


実はこの雪の壁を使った風習は武家が行ったもの。この風習と商人たちの水神様信仰、そして子どもたちの雪遊びが混じり合い、現在のようにかまくらの中に神棚を飾る形になったのだと言われています。

幻想的な「かまくら」にうっとり

image by:Shutterstock.com

「横手の雪まつり」のメインは、何といってもかまくらです。お祭りの日、横手市内の至るところに無数のかまくらが出現!!その数なんと100基を超えるのですから驚きです。

かまくらは横手市に所属している職人さんが作るものもあれば、各家庭で作るもの、子どもたちが作るものなどさまざま。

横手市役所や二葉町通り、横手公園などでかまくらを見ることができます。かまくら会場は無料の路線バスで繋がれているのでぜひ利用しましょう。

オレンジの灯りが灯された無数のかまくらが並ぶ光景は、寒いはずなのにほっこりと温かみを感じる不思議な空間。明るいうちに散策するのも良いですが、やはり夜、灯が灯ってからが最も美しい光景が見られます。

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