「世界一美しい霊廟」と名高いインドの世界遺産「タージ・マハル」。真っ白に輝く見事なほどに左右対称の美しい建物は、誰もが目にしたことのあるインドを代表するシンボルです。

タージ・マハルは現在の美しい姿だけでなく、その成り立ちのストーリーまでもが愛に満ちており、世界中の人々を魅了し続けています。国を巻き込んだ愛の物語とタージ・マハルの魅力に迫ってみましょう。

「タージ・マハル」へのアクセスは？

純白に輝くタージ・マハル。写真や映像で目にしたことがあっても、実際にその前に立ってみると、あまりの美しさに言葉を失ってしまいます。

世界遺産は数あれど、タージ・マハルほど「来てよかった！」と思える場所はなかなかありません。ぜひインドへ訪れる際は行ってみていただきたいスポットですので、まずは日本からのルートをご説明します。

タージ・マハルがあるのは、言わずもがな広大な南アジアの大国、インドです。

人口も多く、その面積は日本の約8.7倍。インドというとどうしても「混沌とした国」というイメージが付きまといますが、タージ・マハルを目的とした観光客が世界中から集っています。

自分の身を守ることはもちろん必要となりますが、昼間の観光で注意さえしていれば大きな危険はありません。

日本からインドへは本数は多くないものの、いくつか直行便が就航しています。

成田国際空港から、インドの首都デリーにある「インディラ・ガンディー国際空港（ニューデリー国際空港）」までは、直行便で約10時間ほどのフライト。タージ・マハルを目的とする旅であれば、デリーに到着する便を選びましょう。

乗継便を利用するのであれば、タイやハノイなどを経由して向かうことができます。

時期にもよりますが直行便は少々値が張るので乗継便を利用するのも良いですね。おおよそ12〜15時間ほどのフライトになるでしょう。

タージ・マハルがあるのは、デリーから南東に約200kmほどの場所に位置する、インド第三の都市「アグラ」です。

個人旅行ではデリーから電車やバスを利用することになるでしょう。電車では約2時間半、バス利用であれば約4時間ほどの陸路の旅になります。

アグラの魅力は、タージ・マハルだけではありません。赤い城の異名を持つ「アグラ城塞」、こちらも左右対称で美しい建物の「アクバル廟」など、豪華絢爛な宝石博物館など見どころがたくさん。

デリーよりも落ち着いた雰囲気の街でもありますので、個人的には滞在するのはデリーではなく、アグラがおすすめです。

ひとり旅は「日中の到着便」がおすすめ

初めてのインドの旅、きっと不安でいっぱいでしょう。私はバックパックひとつで思い切って出かけてみましたが、他の国とは異なる街の雰囲気と、人々の様子に空港から出るのが怖くなってしまいました。

ちなみに当時、日本からデリーへの飛行機は、夜遅くに到着する便が多かったです。

私は夜に到着する便をどうしても避けたかったので、価格や航空会社ではなく到着時間でチケットを選びました。

フライト時間が長かったり、乗り継ぎが多かったりしましたが、明るい朝の時間帯に到着できたので少しは安心できます。

女性のひとり旅ということもあり、デリーでの滞在はせずにアグラへと向かったのでその方法をご紹介しましょう。乗り物の中は、比較的安全です。

注意したい電車やバスでのアクセス

空港から電車の発着する「ニューデリー鉄道駅」へは、空港で申し込むプリペイドタクシーが無難です。

日本円で約560円ほどで、ニューデリー鉄道駅に到着します。荷物を持って移動することもふまえ、ぼったくりに遭わないプリペイドタクシーは便利です。

…と、私は思っていましたがプリペイドタクシーもぼったくりがあるようです。

旅行会社に連れて行かれる手口で、インドでは王道中の王道。目的の場所と違うところに連れて行かれないように、GPSで必ず確認を。連れて行かれたら、お店には入らず、すぐに立ち去ってください。

ほかには電車でニューデリー駅への移動も可能です。インドらしからぬきれいな駅で安全に移動可能ですし、車と違い渋滞に巻き込まれることはありませんが、ラッシュ時は混雑します。

デリーからアグラへは「電車」がベスト

電車は価格も安く、到着も早く、本数もそれなりにあるのでおすすめの移動方法です。

デリーからアグラへの電車は、観光客の多さとインドの人口の多さによってすぐに埋まってしまうので、日程が決まり次第インターネット上で予約を。

インターネットのサイトはすべて英語ですが、クレジットカードの利用ももちろんできますので、支払いを済ませておくと便利です。

ただ、インターネットでの予約が最もおすすめですが、万が一チケットの購入が上手く行かなかった場合は、旅行代理店や駅にある「外国人専用窓口」を利用するといいかもしれません。

場合によっては、「旅行代理店は高いのでおすすめしない！」という意見もありますが、インドの物価は日本よりはるかに安いで、安全と確実性をお金で買う、と思えば安いものだと個人的には感じます。

安くてもバスはあまりおすすめできない

デリーからアグラまでのバスが運行しているのですが、正直、あまりおすすめできません。

バスの出発時間も到着時間もあいまい。さらに車内にエアコンがあるかどうかも運次第。アグラに到着して、下車する場所もタージ・マハルからは遠いので移動も大変です。

「時間はいっぱいあるのでとにかく費用を抑えたい！」「バスの中が暑くてもぎゅうぎゅう詰めでも大丈夫！」という、旅慣れしたかたにしかおすすめできませんので、注意しましょう。

現地ツアーを利用するのも手

デリーからタージ・マハルまでの最も簡単な移動方法は、現地ツアーに申し込むことです。

普段はツアーに申し込まず個人で観光を楽しんでいるというかたであっても、初めてのインドは現地ツアーを使うのを強くおすすめします。

デリーの街中は本当にクセが強く、街並みは混沌とした雰囲気です。道を聞いても本当なのか間違っているのか、あちこちから大声が飛んできますが、マイナスのことをいわれているのか、ただ単に声をかけられているだけなのか、まったく分かりません。

とくに女性だけの旅であれば、ツアーの利用を強くおすすめします。

デリーからアグラまでのツアーは毎日開催されていますし、空港までのピックアップも請け負ってくれるものも。安心してタージ・マハルへ行くことができるでしょう。

インドの治安は？タージ・マハルは安全？

多くの旅行者が不安になるのがインドの治安でしょう。とくに女性ひとりでインドに出かける場合、最大限の注意が必要となります。

まず、どうしても通過しなければいけない首都デリー。空港を出た途端に声をかけられます。

私はインターネットやガイドブックで情報を集め、デリーはかなり警戒していたのですが、朝早くに到着したからか、そこまで治安が悪いとは感じませんでした。

利用したプリペイドタクシーの運転手も普通でしたし、ニューデリー鉄道駅も案外すんなり。

確かに声はかけられますし、囲まれる形にはなりますが早歩きで振り切りました。ちょっとでも足を止めようものなら囲まれるので、走るくらいで良いかと思います。

女性はスカートやヒールなんてもってのほかです。絶対にパンツに走りやすいスニーカーで。手持ちの中で一番古い、汚れても良い、日本で着るのははばかられるくらいの服装で出かけるのがベストです。

4,000円以上のホテルを選ぶべき

アグラはデリーに比べると、比較的落ち着いた街と思って間違いありません。

観光客が多いため客引きやぼったくりもそこそこ発生していると耳にしましたが、デリーに比べるとまだマイルド。人通りも多く、警察官の姿もよく見かけます。

ただし、宿泊するホテルはきちんとしたところを選ぶべきです。

宿泊費があまりに安いからといって数百円の宿を選んでしまうと、ベッドバグに遭遇…なんてことも。インドでは日本円で約4,000円も出せば高級ホテルに宿泊できるので、そちらをおすすめします。安全安心を多少のお金で買いましょう。

入場チケットを購入する際の注意点