地球最後の日に備えた場所も。エリア51だけじゃない、世界の「立入禁止」スポット

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2023/01/06

バチカン使徒文書館/バチカン市国

image by:Shutterstock.com

ローマ教皇が統治する、ローマ市の西端、ヴァチカノ丘にある小独立国をバチカンと呼びます。システィーナ礼拝堂などがあるサンピエトロ大聖堂は、世界的な観光地にもなっていますね。

博物館や美術館、展示室などが集まるバチカン博物館もあり、そのなかには、ローマ教皇庁の図書館も。

世界最古の図書館のひとつとしても知られていますが、この長い廊下といくつかの展示室からなる図書館から独立する形で1612年(慶長17年)に生まれた、「バチカン使徒文書館」もあります。

このバチカン使徒文書館(Vatican Apostolic Archive)は、もともと「バチカン秘密(機密)文書館」と呼ばれていて、1881年(明治14年)まで学者にも公開されていなかったので、さまざまな憶測を呼んでいました。

2019年に名称が変わり、何かの機密情報を隠ぺいするような私有の文書館であるという印象をぬぐおうと、現在の名前になります。

しかし、とても重要な文書を保管していて、認められた学者や博士号を持った聖職者しか基本的にはアクセスできない場所である点には変わりがありません。

例えば、2012年に初めて一般公開された一部(約100点)の資料を挙げるだけでも、

  • 宗教改革者マルティンルターへの破門状
  • ガリレオガリレイに対する異端審問の記録
  • クリストファーコロンブスのアメリカ大陸発見を受けて当時の教皇が出した布告
  • ミケランジェロが残したサンピエトロ大聖堂の建設に関する手紙
  • フランス革命で捕らわれたマリー・アントワネットの獄中からの手紙

などがあります。世界史そのものですよね。

バチカン使徒文書館の公式ホームページによると、1日最大60人の立ち入りが認められているそう。


ただし、入室が認められた人も、カバンやカメラ、飲食物の持ち込みは禁じられています。ドレスコードについては、真夏でもラフな格好は許されないみたいですね。

認められた者だけが、えりを正し、ノートと鉛筆と生身の体ひとつで入って、許された資料を観覧し、退出する場所のようです。

今回は、一般人の立ち入りが禁じられた世界のスポットを紹介しましたが、まだまだ類似の施設は世界にたくさんあります。

皆さんもぜひリストアップして、次の海外旅行では、それらの場所を旅の目的のひとつにしてもいいかもしれませんね。あくまでも、アクセスできる範囲までの訪問になりますが…。

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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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