日本人の男の7割が座ってトイレをする…これ 、海外ではどう思われているのか?

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2023/12/02

トイレットペーパーの消費量が世界一/アメリカ

image by:NguyeningMedia/Shutterstock.com

最後は、トイレに欠かせないトイレットペーパーの話。みなさんは普段、どれくらいの量のトイレットペーパーを使っていますか?

各種の統計によると、日本人全体のトイレットペーパーの使用量は世界第3位で、1人当たりの消費量となると世界第4位になります。

要するに、われわれはトイレットペーパーをかなり使っている国の国民みたいです。温水洗浄便座がおよそ7割の家庭に普及している国なのにもかかわらずです。

ある情報によると、日本人は生涯で708kmのトイレットペーパーを消費するとの話。東京から大阪の直線距離ですら400kmくらいですから、すさまじい距離ですよね。

それでも世界には、トイレットペーパーをもっと使う国があります。アメリカ合衆国です。

image by:Unsplash

国別のトイレットペーパー消費量でいえば、世界で一番の消費大国は人口の多い中国になるものの、人口1人当たりの消費量でいえばアメリカ合衆国が世界最多です。

国家単位で、1年間で消費する量のトイレットペーパーをつなぎ合わせると地球から木星より遠くまで行けるみたいです。

国民1人当たりが、生涯で消費するトイレットペーパーの量は1,020km。東京から鹿児島の直線距離よりも長い計算になります。

このトイレットペーパーは大まかにいって、牛乳パックや傷んだ紙幣など、さまざまな回収紙(古紙)を原料につくられるケースと、柔らかさなどを追求したバージンパルプでつくられるケースがあります(2つを配合する場合も)。


より高級で上質な肌触りと白さを追求するバージンパルプ100%のトイレットペーパーは、木材を材料にして製造する新しいパルプを必要とします。

アメリカの場合、このバージンパルプ100%のトイレットペーパーが好まれるため、「トイレットペーパーのためにカナダの古い森の木が伐採されている」と問題視する向きもあるそうです。

image by:calimedia/Shutterstock.com

日本製紙連合会によると、パルプ材として利用される木材は、製材残材や使い道の少ない木材、人工林(植林)材などが中心だとの話。

その意味で必ずしも、トイレットペーパーのためだけにアメリカ人がカナダの森を伐採しているわけではないはず。反対派は心に訴える言い方を意図してチョイスしているのだと思います。

ただ、トイレットペーパーは再利用できません。

現在、世界的に古紙の流通が減っていて、パルプの値段も上がっているため、トイレットペーパーも原材料集めに苦労しているそう。節約して悪い話にはなりませんので、日本人も今まで以上に使い方に注意を向けるべきタイミングが来ているのかもしれませんね。

パーソナルな行為になりがちなトイレタイム。世界のトイレをのぞいてみると、いろいろな文化や行動の違いが見えてきて楽しいですね。

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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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