日本人の男の7割が座ってトイレをする…これ 、海外ではどう思われているのか?
立小便との戦いの歴史/フランス
詳しくは忘れましたが、筆者が子どもだった昭和のころ、立小便をする同級生に対して「立ちしょんは日本人の悪い癖」みたいな歌を歌って、からかった思い出があります。もちろん、からかわれた瞬間もありましたが。
そんな過去があるため、「立小便は、ヨーロッパなどの先進諸国にはみられない日本人特有の後進性なんだ」と勝手に思い込んでいました。
21世紀のいまでも、大きな繁華街ではまれに立小便の習慣が見られます。軽犯罪法違反にあたるとの認識もそれほど広まっていないのかもしれません。
しかし、意外にも、世界はもっとひどい様子。
なかでも「花の都」といわれるフランス・パリの人たちはなかなかひどくて「パリは立小便をいかに防ぐか試行錯誤してきたまちである」と、フランス在住のジャーナリストの知人がいっていました。
例えば、立小便の被害にくりかえし遭う場所に柵のような障害物を取り付けて男性が用を足せないようにしたり、立小便をした者に68ユーロ(約1万1,000円)の罰金を科したり。
そもそも、公衆トイレの少なさが問題とされているので、むき出しの男性向け小便器(ユリトロトワール)を路上に設置したり、排せつ物で農業用肥料をつくるエコロジーなバイオトイレ(ユリトロトワール)を設置したり。
しかし、いずれも抜本的な解決策にはなってはいないみたいです。
「景観を悪くする」との不満が出たり、「なぜ男性の小便器だけが街中に置かれて、女性だけが引き続きトイレ不足に悩まされなければいけないのか」と批判するケースもあったり。
このところは改善も見られるそうですが、犬の飼い主のマナーも長らく悪い時代が続き、犬の排せつ物ですべって転ぶなどもかつてはよくあった話みたいです。
パリといわれると、ガイドブックや映画などで美しい側面しか伝わってきませんが、実際はいろいろと人間臭い部分があるのですね。