暑い夏、どう乗り切る?下呂市の大自然で涼む「小坂の滝めぐり」

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2023/08/19

下呂温泉で有名な岐阜県下呂市は「滝の街」でもあることをご存じでしょうか。御嶽山(おんたけさん)のふもと、下呂市小坂町には落差5m以上の滝が200以上もあるという、まさに滝めぐりにぴったりの町なんです。

この滝をめぐることを「小坂の滝めぐり」と呼び、全国各地から癒やしを求めて多くの人が訪れます。今回は、下呂温泉と合わせて訪れたい小坂の滝めぐりの旅をご紹介していきます。

岐阜県が誇る観光資源「小坂の滝」

image by:photoAC

御嶽山の噴火により作られた小坂の滝、その数はなんと216にものぼります。落差5mに満たない滝も合わせると数えきれないほどの、まさしく滝の町。小坂の滝は、岐阜県が誇る観光資源「岐阜の宝もの」の記念すべき第一号としても認定されています。

夏はシャワークライミングなどが楽しめる場所として知られていますが、一年中季節を問わず楽しめるトレッキングも大人気。滝めぐり初心者やお子様まで安心して楽しめるアクティビティスポットです。

「小坂の滝めぐり」は体力や難易度に合わせて挑戦できる

「小坂の滝めぐり」は、体力や難易度に合わせて選べる14のコースがあり、コースによって観察できる滝が異なります。

4本の滝から選べる初心者コースはそれぞれ往復3時間ほどで行けるので、気軽にトライしやすいのもうれしい特徴です。

初心者コースはガイドなしでも観光が可能で、遊歩道も完備されています。中級者以上のコースは未整備の道が多く国有林の中を歩くこととなるので、ツアーガイドの同行が必須となります。

初心者も楽しめる「三ツ滝コース」が人気

小坂の滝を初めて訪れるなら、初心者も楽しめる「三ツ滝コース」がおすすめです。最もポピュラーなコースですが、見られる滝は迫力十分。休日のリフレッシュにちょうどいい距離なので、トレッキングが初めてという方も無理せず楽しめるコースです。

遊歩道は整備されていますが、トレッキングシューズや雨具、防寒具などは必ず用意して出かけましょう。足元はスニーカーでも大丈夫ですが、滑りやすい場所もあるためトレッキングシューズがおすすめです。


それでは、実際に三ツ滝コースを進んでみましょう。

「がんだて公園」から出発

image by:photoAC

三ツ滝コースは「がんだて公園」からスタートします。公園の名前にもなっている厳立峡(がんだてきょう)とは、5万4千年前に起こった御嶽山の噴火によって流れ出た溶岩で作られたもの。溶岩流の断面としては日本一の大きさを誇ります。

公園に到着すると目の前にそびえる断崖の姿は圧巻!断面は断崖絶壁なのに上部は緑に覆われているという、不思議な美しさを楽しめます。

岐阜県の天然記念物にも指定されており、がんだて公園を訪れるだけでも十分に楽しめます。入り口からしてこの美しさですから、この先のトレッキングへの期待もぐんと高まります。

三ツ滝コースは歩きやすい遊歩道

image by:photoAC

厳立峡を楽しんだ後は、いざトレッキングスタート!

受付で300円を支払い、環境保護にも協力しましょう。スタートしてすぐは渓流沿いに作られたウッドデッキを進みます。夏でも木立が涼しく歩きやすい環境に、自然の力を身をもって体験できます。

サラサラと聞こえる渓流の音が心地よく足元も安定しているため、あっという間に最初の滝が見えてきます。

スタートして10分程で現れるのがコース名にもなっている「三ツ滝」です。三ツ滝の目の前には「滝見橋」という赤い橋がかけられており、眺めも抜群です。

滝壺が見事な「三ツ滝」がお目見え

image by:photoAC

「三ツ滝」は、その名の通り3段の滝と3つの滝壺からなる大きな滝です。

遊歩道を渡り、階段を登っていくと上から滝の姿を見ることもできますよ。エメラルドグリーンの滝壺がとても美しく、水しぶきも心地よく感じられます。

真ん中の滝の近くには「座禅岩」があり、不動明王像も鎮座しています。生涯で12万もの仏像を作った円空上人が、心を静めるためにこの場所で座禅を組んでいたのだとか。今も昔も自然の中で心が落ち着くのは変わりませんね。

疲れたら湿原で一休み

ここから先は少し傾斜のついた登山道を進みます。緑に囲まれて進む登山道はどの季節に訪れても美しく、日常の疲れも吹き飛びますよ。一合目と書かれた木の看板より先は平坦な道が続きます。

道の途中にはいくつもの熊よけの鐘が設置されており、鳴らしてから進んでいきます。この森は動物たちの住む森でもあり、現在は熊やカモシカ、ニホンザル、きつね、たぬき、リスなどが生息しているのだとか。周りを注意深く観察しながら歩くと、動物たちの痕跡を見つけられるかもしれません。

平坦な道を進んでいくと開けた湿原が現れます。ここは中崎台湿原、通称「どんびき平」と呼ばれる湿原。三ツ滝コースのちょうど折り返し地点となります。

どんびき平には一休みできる小屋も設けられているので、こちらで水分や軽食を取るのもおすすめ。青々とした緑の中に豊富な水が美しい湿原です。

「あかがねとよ」の穏やかな流れを見学

 
 
 
 
 
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どんびき平から少し進むと、渓流にかけられた「しもべり橋」に到着。

吊橋ではないので渡るのが怖い!という心配はありません。春になると橋の上から緑の木々がとても美しく見えます。しもべり橋から次の滝、「あかがねとよ」と「からたに滝」までは300mの距離です。

まずは「あかがねとよ」へ向かいましょう。

あかがねとよは数ある小坂の滝の中でも唯一名前に「滝」が入っていない滝なんだとか。「あかがね」は銅を、「とよ」はあまどいを意味し、水の流れる岩が銅色に見えたことからこの名が付けられたのだとか。確かにあまどいのような細い滝です。

「からたに滝」は虹がかかることも

image by:photoAC

からたに滝」は、左右に広がる柱状節理が迫力満点!落差15mで水量も多く、滝壺も大きいので見ごたえがあります。

このからたに滝、晴れた日には虹がかかることもあるのだとか。真っ直ぐに伸びる柱状節理、大きな滝、そして虹の光景なんて贅沢ですよね。からたに滝は滝壺の形が音が反響する形となっており、轟音が響いているのも特徴。水の音に包まれてゆったりした時間が過ごせます。

三ツ滝コースはここで終わり、スタート地点のがんだて公園へ戻ります。7月から9月の帰り道にはタマアジサイが群生している様子も見られるのでお見逃しなく。


トレッキングと滝めぐりで癒しの旅を

今回は岐阜県下呂市、小坂の滝めぐりをご紹介しました。下呂温泉街から車で40分足らずの場所で楽しめる小坂の滝めぐり。自然の中のトレッキングを楽しみ、滝を眺めた後で温泉につかる有意義な一日を過ごすことができます。次の旅は岐阜県でトレッキング、滝めぐり、温泉に決めましょう!

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  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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元々インドア派だったはずが『恋する惑星』でウォン・カーウァイにハマり、初めての一人旅は上海へ。カメラ片手にどこへでも行くアクティブ旅女子になりました。現在は大学院に通いつつフリーライターとして、旅・アート・美容・ファッションをメインに活動しています。

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