高齢バンザイ。高知県発、平均年齢68歳の「爺-POP」が渋すぎる
もはや演歌や唱歌だけでは通用しない
しかし、本題はここからです。このグループにケチをつけるわけではないのですが、平均年齢68歳といえば、ちょうど現在の団塊世代の年齢です。それほどPOPが珍しいとか、高齢を誇るほどではありません。
ちなみに、同年代で活躍中のミュージシャンには、小田和正、吉田拓郎、井上陽水、財津和夫、小椋桂、矢沢永吉などがいます。女性では高橋真梨子。皆さん、アラウンド70歳。また、ちょっとだけ年下ですが、中島みゆきは64歳、松任谷由実ことユーミンだって63歳となりました。(*敬称略)
かつて、ジーンズとTシャツを着て、ビートルズ、ローリングストーンズ、モンキーズに憧れてバンドを組んだ男の子たち、また、ミニスカートとタンクトップでフォークソングやグループサウンズに黄色い声を上げていた女の子たちが、その年齢に達したのです。彼らは、今後もPOPやロックやニューミュージックを日常的に親しみ、演奏もするでしょう。決して、爺-POPは珍しくない時代になります。
高齢者施設などでは、いまだに高齢者といえば小学唱歌や演歌と思い込んでいるようでが、今後、それでは入居者の経験や好みに合わない状況となるかも。
余談になりますが、そうした高齢者の不満を表現したミュージカルがありました。
中尾ミエがプロデュースする「ザ・デイサービス・ショウ ~It’s Only Rock’n Roll~」です。内容は、デイサービスに集まって来る高齢者たちがロックやニューミュージックを楽しむコメディーミュージカル。このミュージカルには、体は弱っても、頭の中や感性は若い時のままなのだというシニア世代の思いが詰まっています。
シニア世代はどの時代に、どのように生きてきたかで異なります。マーケットや福祉政策もそれを知って対応する必要があるのです。
- image by: PR TIMES, 「爺-POP from 高知家 ALL STARS」
- ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。