京都に飽きた外国人たちが次に向かっている、古き良き「宿場町」
日本で最長!中山道のど真ん中にある「奈良井宿」
奈良井宿は日本で最長の宿場町です。延長はなんと中山道沿いに約1㎞もあります。
南には、難所と言われた鳥居峠が控えていたため、多くの旅行がふもとの奈良井宿に泊まっていたそうです。そのため「奈良井千軒」と言われ、その当時は大変なにぎわいをみせていました。およそ400年経った現在も、江戸後期~末期の民家を約180軒も残しており、当時の様子が色濃く残っています。
NHK連続テレビ小説「おひさま」のロケ地として使用されたことでも有名です。重要伝統的建造物群保存地区として、地元住民の方々の協力により、当時の町並みが大切に保存されています。
奈良井宿に最も近いJR奈良井駅の観光案内所では、2015~2016年の約1年間で訪れた外国人観光客で最も多かったのは、なんとアメリカ人。次いで、オーストラリア人が多く訪れていたそうです。一方で、中国人や韓国人は、まだあまり訪れていないようです。
外国人観光客のみなさんに人気なのは、「歩く」コース。町並みを歩いたり、峠越えにチャレンジしたり、ただ町並みを見るだけというよりも、昔の人が歩いた道を歩く体験をしてみたい、という想いが強いようです。
また、最近では、人型ロボット「Pepper(ペッパー)」を使って、外国人観光客を対象にアンケートを実施するなど、インバウンドにも力を入れている宿場町でもあります。
生活感が色濃く残る静かな宿場町「海野宿」
海野宿は、かつて中山道と北陸道を結ぶ重要な宿場町でした。
江戸時代の旅籠屋作りや茅葺き屋根の建物、明治以降の堅牢な蚕造りの建物が調和した町並みを残しています。「日本の宿100選」や「重要伝統的建造物群保存地区」にも選定されているほど、公として貴重な場所なのです。
ここでは昔より掟として「売らない・貸さない・壊さない」の三か条があったため、商いをしている箇所が少ないそうです。そのため、生活感が色濃く残っている、静かな宿場町です。
京都のようににぎやかで華やかな日本観光をするのもいいけれど、町並みをゆっくりと楽しみながら歩くことが出来るところが、外国人観光客にも人気の秘密かもしれません。
Scene from Unno-Juku in #Nagano, recognized as one of #Japan‘s most beautiful streets for its Edo-period architecture. pic.twitter.com/M2yWmAsCEI
— Rebecca Menes (@rebeccamenes) 2017年10月15日
「長野の海野宿のシーン。江戸時代の建築が残る、もっとも美しい日本のストリートの一つです」(英語圏からの観光客)