情熱の国スペインの3大祭り、色彩豊かな「セビージャの春祭り」
スペインの魅力が詰まった「セビージャの春祭り」
「セビージャの春祭り」は、スペイン語では“Feria de Abril(フェリア・デ・アブリル/4月の市・お祭り)”と呼ばれ、年によってことなりますが毎年4月後半に開催される大きなお祭りです。
年間を通してスペイン各地でこの”Feria”と呼ばれる大規模なお祭りが開催されるのですが、セビージャの春祭りはその中でも別格で、多くの人が集まります。
このお祭りは1847年、戦争や自然災害などで疲弊しきっていたセビージャの人々に「何か明るい話題を」と議員によって発案され、過去行われていた畜産の見本市を復活させたことを起源としています。当時セビージャは畜産業が盛んで、スペイン各地からお金持ちが集まる畜産の見本市は市民にとって非常に大きなイベントとなり定着して行きました。
今現在は見本市の要素は消えてしまいましたが、セビージャの祭日として街の人々が集まり、仮設のレストランであるCaseta(カセータ)を並べ、移動遊園地や多数の屋台、花火、サーカスなどのショーを楽しむお祭りへと変化しました。
会場を歩くだけで楽しい、美しい民族衣装
スペイン各地でFeriaは開かれますが、セビージャの春祭りほど華やかで美しいものはありません。と言うのも、民族衣装を着ている人の数が段違いなのです。同じアンダルシアの地方都市であるMalaga(マラガ)のFeriaも同じように移動遊園地が来たり、屋台が出たりしますが民族衣装の人々はあまり見かけません。
4月に行われると言う気候の良さや、フラメンコの本場であるという要素が加わって、街は華やかに着飾った人々であふれかえります。タイトなシルエットで裾が広がっている「フラメンカ」と呼ばれる美しい衣装に大きな花の髪飾りを付けた女性たちが馬車から降りてくる姿は、まるで中世ヨーロッパにタイムスリップしたかのようです。
男性もジャケットに白いパンツと言う出で立ちで女性をエスコートしています。みんな目一杯おしゃれをしているので、街を歩くだけでも楽しいお祭の雰囲気に浸ることができますよ。