いまはここで応援する。新型コロナと戦う全国の旅館・温泉宿の挑戦
リフレッシュをして免疫力を高めるプラン
新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、「免疫力」という言葉もあらためて注目されています。
コロナウイルスの予防に関して、いわゆる「三密」を避ける自粛行動に加え、手洗い、睡眠、食事、運動、笑顔も大事だと、筑波大学の先生と千葉県の取手市が発表した情報『手洗い×睡眠・食事×運動そして笑顔』に書かれています。
森の栖リゾート&スパ/石川県
この免疫力アップのプランを打ち出している場所が、「森の栖リゾート&スパ」です。
冒頭でも書いた加賀市の山代温泉にある旅館で、予約受付期間が2020年3月3日~4月27日と限られていますが、デトックス薬膳の料理を個室で食べられるプランが打ち出されています。
プラスして夕食時に、コロナビールが飲み放題(制限時間120分)になるサービスも行われます。体にいい食事を食べ、お酒で笑顔になり、温泉宿でしっかりと休む、「免疫力」アップを狙った宿泊プランです。
このコロナビールの飲み放題プランに関しては、旅館以外でもさまざまな場所で見かけますね。ただし、新型コロナウイルス感染症の拡大が重大局面に差し掛かり、真剣に外出を自粛する人が増えてきたいまとなっては、さすがに人の集まる場所では、中止になっている場面もあるようです。
一方で、コロナビールを使ったオンライン飲み会が開催されるなど、「コロナ」をもじって危機を笑い飛ばそうという動きも見られます。周りに感染拡大のリスクを背負わせないような形での「笑い」は、この時期だからこそ大切なのかもしれませんね。
ワンコインの日帰り「湯治」キャンペーンも
栃木の温泉で、元気に健康!湯めぐりプロジェクト/栃木県
続いては宿泊ではなく、日帰りの入浴を促すキャンペーンを紹介します。代表的な動きとしては栃木県の試み。県内22宿泊施設において、温泉の日帰り入浴料を一律500円(小学生以下300円)とする「栃木の温泉で、元気に健康!湯めぐりプロジェクト(外部サイト)」が行われています。
栃木といえば、関東の温泉大国のひとつ。有名な温泉地を並べれば、那須湯本(那須温泉郷)、塩原温泉、鬼怒川温泉、奥鬼怒、日光湯元などが栃木県内にあります。
しかも栃木では、環境省が分類する10種類の泉質名のうち9種類を楽しめるため、栃木の温泉は「温泉博物館」ともいわれています。その温泉大国の日帰り入浴が、(多くの施設で)500円均一で楽しめる状態になっているのですね。
通常の場合、日帰り入浴は1,000円前後の値段になっています。しかし、相次ぐ宿泊キャンセルの動きを受けて、栃木県旅館ホテル生活衛生同業組合が、地元の人に向けて500円の均一価格で日帰り入浴を楽しめるように調整しました。
もちろん、県内のすべての温泉旅館が、このプロジェクトに参画しているわけではありません。それでも、随時このプロジェクトに賛同する旅館を募集しているみたいですから、ひいきの旅館があれば、行かないまでも参加の有無を確かめてみるといいかもしれません。
期間は2020年3月23日~4月30日まで。栃木県旅館ホテル若旦那の会(Facebookページ)のSNSをフォローしたり、「いいね」を押したりした上で、専用画面を各宿で提示すると500円で日帰り入浴が楽しめるそうですよ。