大正時代の京都と現代アートの融合!遊び心あふれる「エースホテル京都」
ゲストルームは和洋の融合
全213室の客室には、エースホテルらしい遊び心あるクリエイティブが施されています。今回私が宿泊したのは、デラックスキング。
客室にあるプリントは、染色家でアーティストの柚木沙弥郎氏によるもの。氏の作品は、スイートルーム用のオリジナルコラージュ作品、パブリックスペース用のテキスタイル作品、ホテルのフォントとロゴタイプなどでも拝見できます。
館内に2室のみ設けられた客室「たたみスイート」も人気です。226号室では槌目銅板を使ったバーカウンターに、雲形の照明などゆるやかな曲線を描いたインテリアも。
旅館を思わせる畳敷きの小上がりに、ちょうちん照明や和紙を貼った障子など和風のしつらえが印象的。日本を感じさせるものがさりげなく溶け込んでいますね。
旧京都中央電話局の建物を生かした保存棟の客室「ヒストリックツイン」では、柔らかい光を届ける和紙の照明に、美しいシルクスクリーンの作品が映えます。
ちなみに、お部屋にはレコードプレーヤーとおすすめのレコードが据え付けられています。レコードは部屋によって違う曲がセレクトされていて、ほかにも聴きたい場合は1階にあるライブラリでチョイス。
アメニティはゴミ削減のために、竹の歯ブラシとタブレットの歯磨き粉が備え付けられています。また、ソープを入れる小皿は、鹿児島のしょうぶ学園のアートを使用。
ペットボトルではなく紙パックの水、バネを使わないノンスプリングマットレスなどサステイナブルなアイテムがそろうのも、エースホテルならでは。先進的で快い京都ステイを望むなら、外せない選択肢ですね。
ミニバーに設置されているカップ類、鎬模様の湯呑みは笠間焼・額賀章夫氏、小皿は益子焼・伊藤丈浩氏によるもの。茶筒は東京のプロダクトブランド・SyuRo。こんなところにもこだわりがぎゅっとつまっています。
館内全体が、まるで見応えあるギャラリー
館内随所に日本の粋をリスペクトしたものが施されている同施設は、すべてがギャラリーであるといっても過言ではありません。ロビー天井でコミューン・デザインの照明と調和するのは、京都産の杉を使った隈研吾氏による木組み。
ルームサインなど、館内の至るところで見られる数字やアルファベットは、柚木沙弥郎氏による文字を元に制作したオリジナルのフォント。
1階エレベーターホールの突き当たりに光るネオンアートは、HYSTERIC GLAMOURのデザイナー・北村信彦氏が手掛けています。
ロビーの壁には鹿児島県の障がい者福祉施設・しょうぶ学園によるファブリックアート。手刺繍を施した色・柄豊かな布をつなぎ合わせた作品は、このホテルのためにつくられたんだとか。