近づくことすら禁止?神秘的な世界遺産「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」

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2022/03/12

参拝は「辺津宮」から!

image by:beibaoke/Shutterstock.com

厚い信仰と伝統を守る宗像大社。参拝に訪れる際は、まず宗像市本土にある辺津宮からがおすすめです。現在は「宗像大社にお参りする」というと、この辺津宮のことを指すのがほとんどといわれています。

というのも実はこの辺津宮の本殿のさらに奥に、中津宮の「湍津姫神」と沖津宮の「田心姫神」を祀っている第二宮、第三宮があるんです。

いわゆる「分霊」と呼ばれるものですが、辺津宮を訪れれば宗像三女神すべてにお参りができる、というわけですね。駐車場も完備されており参拝しやすいですよ。

2つの鳥居をくぐると目の前に見えてくるのが本殿です。立派な本殿は1578年に創建された重要文化財。周囲は静かで、玉砂利を踏みしめる音や参拝の柏手の音しか聞こえてきません。心が落ち着く素敵な時間を過ごしましょう。

「高宮祭場」も見逃せない

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成り立ちも立地も特別な神社だと分かる宗像大社。そのなかでももっとも神聖で、もっともパワーがあるとされるスポットが「高宮祭場」です。

本殿を正面にして右にある参道を進むと、森林の中に現れるのが高宮祭場。社殿はなく、石でできた舞台のようにも見えるこの場所は、宗像三女神が天からこの地へ降臨したまさにその場所だとされています。

神聖なこの場所は古代から祭事が行われる場所となっており、その伝統はいまでも健在。毎月1日と15日には「月次祭(つきなみさい)」が、ほかにも元旦の「新年祭」、4月の「春季大祭」など節目となる大切な祭事は高宮祭場で行われています。

参拝客も見学できるので、ぜひ日にちを合わせて訪れてみてください。厳かな雰囲気に圧倒されますよ。

本殿に向かって左側の参拝路を進んでいくと「神宝館」が現れます。この神宝館には沖ノ島から出土した約8万点にも登る「宝物」が保管展示されています。


沖ノ島は祭事の舞台であったと考えられており、たくさんの献上品や祭事に使われた品々が出土。古代の宗教観を解き明かす大切な資料に触れられる貴重な機会を逃さないようにしましょう。

もう少し足を伸ばして「中津宮」まで

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辺津宮を訪れれば3つの社すべてを参拝したことになるものの、せっかくここまで来たのならもう少し足を伸ばして大島にご鎮座する、中津宮まで足を伸ばしてみませんか?大島へは辺津宮から車で約10分足らずの場所にある神湊港から向かいます。

大島へ向かう船は、車やバイクを乗せられる大型のフェリー「おおしま」と、旅客船「しおかぜ」の2種類。おおしまは1日5本、しおかぜは1日2本就航しています。

大島は人口約700人ほどの小さな島ですが、観光地として人気が高いため民宿などの宿泊施設や食堂、カフェなども充実。中津宮を訪れる以外にも十分に時間を取って楽しみましょう。大島内の移動はレンタサイクルがおすすめ。港で借りられます。


「沖津宮遥拝所」も参拝しよう

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大島のフェリー乗り場から北に向かって行くと、「沖津宮遥拝所(おきつぐうようはいしょ)」があります。遙拝所とは何らかの理由で参拝に出向けないかたが代わりに祈りを捧げる場所

沖ノ島は昔から簡単に訪れられない場所だったため、沖ノ島に向かう大島の北側に遥拝所が作られたのです。天気の良い日にはこの沖津宮遥拝所から沖ノ島の姿が見えることも!

現在も私たちの暮らしに深く根付いている神道。日本人の原点ともいえる宗像大社は、神秘的で不思議な雰囲気に包まれています。

そして時が止まったような沖ノ島を眺めると、いまこの時代を生きていることを感謝したくなるようなあたたかな気持ちになるはずですよ。

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元々インドア派だったはずが『恋する惑星』でウォン・カーウァイにハマり、初めての一人旅は上海へ。カメラ片手にどこへでも行くアクティブ旅女子になりました。現在は大学院に通いつつフリーライターとして、旅・アート・美容・ファッションをメインに活動しています。

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