日本一早い桜を求めて。沖縄「もとぶ八重岳桜まつり」で春を先取り
日本の春を彩る「桜」は毎年楽しみですよね。春を実感できる特別な桜は、暖かな地方から順番に北上していきます。桜前線と呼ばれるこの開花情報の、一番最初を飾るのが沖縄県。なんと沖縄県の桜は例年1月末に咲き始めます。
そこで今回は、沖縄県国頭郡本部町で行われる日本で最も早い「もとぶ八重岳桜まつり」の魅力をご紹介していきましょう。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
日本一早い「もとぶ八重岳桜まつり」
日本全国、至るところで行われる桜が主役のお祭り。お花見をしながら屋台でグルメを楽しんだり、しっとりと桜を眺めたり、桜の下を散策したりと、さまざまな楽しみ方ができます。
そんな桜が主役のお祭りで、日本一早く行われるのが「もとぶ八重岳桜まつり」です。桜前線というと、南から北に向かって行くのが通常ですが、沖縄の桜前線は北から南へと向かって行きます。
桜は寒い気温にさらされて、眠りから覚め、成長を始める植物です。その後、気温の上昇にしたがって花を咲かせるのですが、気温が早く低くなる沖縄県北部の方が早く目覚めるため、南部に比べると成長もスピーディで開花も早いのだそう。
沖縄本島の北部、海にせり出した本部半島に位置する本部町。本部町と名護市をまたぐようにある標高453.4mの「八重岳」は、山頂までの道なりに桜が植えられていることで有名です。
沖縄県では第2位の標高を誇る八重岳は、ハイキングコースも人気。中腹には公園があり、桜まつりは「八重岳桜の森公園」を中心に行われます。
公園の側に駐車場があるので、ここまで車で訪れて山頂を目指すハイキングもおすすめですよ。八重岳へのハイキングはすべての道が整備されているため、お散歩感覚で気軽に登ることができます。なかには自転車で登っている人の姿も!
「琉球寒緋桜」は南国ならではのサクラ
例年の見ごろ:1月中旬〜2月上旬
整備された沿道は山頂まで続きます。その道に沿うように植えられているのが、約7,000本もの桜の木!両サイドを濃い桃色の花が彩ります。
八重岳で見られる桜は「琉球寒緋桜(リュウキュウカンヒザクラ)」という種類の桜です。本州でよく見られるソメイヨシノなどの花よりもピンク色が濃く、下を向いて鐘のような形で咲くのが特徴。
沖縄県では桜といえば、このカンヒザクラのことを指します。ちなみにカンヒザクラは、台湾などでも見られる南国の桜です。本州で育てることもできますが、本州で育てるとあまり背が高くならないのだそうですよ。
八重岳に咲くカンヒザクラの見ごろは、1月中旬ごろから2月上旬にかけて。本州の桜が例年4月の頭に開花を迎えることを考えると、3カ月近く早い開花を迎えます。
開花に合わせて行われる、「もとぶ八重岳桜まつり」のキャッチフレーズは「ひとあし、お咲きに」。そして八重岳のカンヒザクラは山頂付近から先に開花します。お祭りの中心となる中腹部分の桜が満開になるのは、おおよそ1月末ごろです。
公園内の展望台もおすすめ!駐車場も完備
「八重岳桜の森公園」には展望台も備えられています。小さな展望台ですので、座ってゆっくり食事…というわけにはいきませんが、絶景が見られるのでぜひ立ち寄りましょう。沖縄赤瓦の屋根を持つ小さなかわいらしい展望台です。天気の良い日であれば、遠くに「伊江島」を見ることもできますよ。
ただし沖縄とはいえ、1〜2月の山の中腹は寒くなるので防寒対策はお忘れなく。手袋やマフラーを持っていくようにしましょう。
また、駐車場は500台用意されています。通常は無料で使用できますが、筆者が過去に訪れた際、桜まつりの期間中は1台500円の有料駐車場になっていました。
駐車代金はカンヒザクラや公園の管理に使われているそうなので、美しい桜をいつまでも見られるように守って行きたいですよね。期間中は車の往来が多くなるので、お花見中も十分に注意をして歩きましょう。
今回は日本で一番早い桜まつり、沖縄本部町で行われる「もとぶ八重岳桜まつり」をご紹介しました。
毎年1月に沖縄で桜を見て、本州の桜を待つ一年の始まりもとても素敵だと思いませんか。寒い冬を乗り越えて春の訪れを知らせる桜の花に出会う旅へ出かけてみましょう。
- もとぶ八重岳桜まつり(八重岳桜の森公園)
- 沖縄県国頭郡本部町並里921番地
- 2023年1月21日(土)~2023年2月5日(日)
- 公式サイト
- image by:photoAC
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