韓国人を10年間愛した女子が、30歳目前でバカになれなかった話
もうすぐ春。この時期になると新しい出会いもあれば別れもあります。
これはセンパイ編集者、亜紀さん(仮名)から聞いた話。どうしても忘れられない恋があるらしく、この時期になるとTHE TIMERSの『デイ・ドリーム・ビリーバー』と忘れられない韓国人の彼を思い出すんだとか。世界の中心で愛を叫びたくなるほどの大恋愛を荒木町のバーからひっそりとお届けします。
センパイ亜紀(以下、亜紀):女性誌出身の30代ベテラン編集者。既婚者だがほぼ毎日、荒木町あたりで飲み歩いている。
編集部K(以下、編K):いつも奢ってくれる人についていって飲み歩くタイプ。センパイ亜紀のどんぶり勘定が大好き。
数年前まで国境を超えた遠距離恋愛をしてた。でも彼は韓国、私は日本。気がつけば10年もの歳月が経ち、私たちはいつの間にか結婚を考える時期になっていた。
2005年、初めての海外旅行で韓国へ
亜紀:彼の名前は、ソジュン。出会った頃は私の苗字がまだ旧姓の松本(仮名)で、ちょうどヨン様ブームの熱が落ち着いてきた2005年だったかな。
編K:ヨン様といえば『冬のソナタ』ですよね。当時、私はまだ小学生だったんですけど担任の先生が机の上にヨン様の写真を飾ってた覚えがあります。
亜紀:今から10年以上も前だもんね。私は大学生だった。
編K:当時、韓流四天王とかいましたよね。
亜紀:いたいた!ペ・ヨンジュン、イ・ビョンホン、チャン・ドンゴン、ウォンビン!
編K:懐かしいですね〜。
亜紀:そんな韓流ブームのときに、大学で仲よかった韓国人の友達ソヨンって子がいて、その子が帰省するタイミングに合わせて韓国に行ったの。初めての海外だけど、韓国なら近くていいかな〜と思ってね。
編K:でもその頃の韓国旅行って、ツアーで行ったら絶対に冬ソナロケ地巡りが組み込まれてたんじゃないですか?
亜紀:そうそう。でも私はラブストーリーだったら『冬ソナ』よりも『セカチュー』派だったのよ。なんなら愛媛と香川でロケ地巡りしたわ。…そんな話はいいのよ!
編K:『セカチュー』の話はおいておきましょう。友達のソヨンさんと韓国を楽しんだんですね。初めての海外はどうでした?
亜紀:ザ・海外って感じはしなかったかなぁ。初日は明洞でご飯食べたり、東大門市場を散策したり。あと下着姿のおばちゃんのアカスリ受けたりしたわ。
編K:下着姿のおばちゃん・・・?
亜紀:上下黒のね。おばちゃんのインパクトも強いし、アカスリは痛いし、なんか色々とすごかったわ。そんなこんなで次の日どうする?ってソヨンに聞いたら、「私の先輩が軍隊にいるから会いに行こ〜」って。
編K:え?軍隊?
亜紀:韓国には兵役義務があるでしょ?
編K:徴兵制度ですね。韓国の有名アイドルが入隊するときは日本でも話題になってますもんね。
亜紀:そうそう。徴兵制度は19〜30歳の間に行くことが義務付けられてるの。服務形態は異なるけど、約2年間は兵役につかなきゃいけない。
編K:20代の2年ってだいぶ貴重ですよね。
亜紀:そういえば私が韓国に行く前の年(2004年)くらいに韓流スターの兵役逃れが話題になっていたかな。
編K:というか兵役中に会いに行けるんですか?
亜紀:私も「え!?」ってなったよ(笑)でも恋人に会いに行く人もけっこういるみたい。
編K:しかも韓国では外国人じゃないですか?面会できるんですね。
亜紀:身分証を提示すれば普通に入れたよ。