サヨナラ、私の初恋。イタリア人と駆け抜けた青春のセンター街

TRiP EDiTOR編集部
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2019/10/05

近年、どうやらイタリアのみなさんは日本に夢中なよう。総合旅行サービス「トリップアドバイザー」の統計レポート(PDF)によると、2017〜2018年に日本の情報へのアクセスが激増した国のひとつがイタリアで、前年度23%も増加しています。

ところでみなさん、イタリア人男性にどんなイメージを持っていますか?テレビや雑誌のイメージでは、おしゃれでスマート。女性の扱いがたくみで「生粋のモテ男」「女好き」「チャラい」…etc。

なんとなく勝手な想像を持っていましたが、実際のところはどうなんでしょう?そういえば、私のまわりにもいました。イタリア人男性との恋バナを持っている女子が…!

というわけで、今回はイタリア人男性と過ごしたあの初恋の日々を、思い出の場所と共にめぐります。

ナナちゃん(以下・ナナ):銀座のアパレルショップのアラサー副店長。持ち前の明るさとノリで人生を渡り歩いてきたツワモノ。イタリア人男性と初恋に落ちたと語る純粋女子。

森山マキ(以下・森山):石橋は叩いてわたりたいアラサーライター。ナナちゃんとは大学時代の友人。ひとり温泉で日々の疲れを癒すのが最近のマイブーム。

きっかけは、若者の聖地「渋谷」でナンパだった

image by:Shutterstock.com

森山:ナナさ、昔イタリア人と付き合ってたよね。たしか、5年前くらい?

ナナ:うわ、懐かし〜!2015年だから、4年前の冬かな?あのときは大学生のときにアルバイトしていたアパレル会社に就職して、毎日泣きながらも頑張ってたね。

森山:4年か!そもそも日本にいて、イタリア人の男性とそんな簡単に出会うことってあるもの?


ナナ:あのときはたしか、冬のセール本番直前でたまたま休みもらって、高校時代の友だち3人で買い物に行ったんだ、

でも、結局なにも買わずに早い時間から飲みに行ったんだよね。行きつけのお店がある桜ヶ丘の方面で飲んでたんだけど、帰りに高校生のころのノリで「センター街、行く!?」ってなって。

森山:なるほど。そういえば社会人になってから、意識して「センター街」に行くってことないかも。というか、私たちが大学生ごろに改名したよね、センター街って。

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2011年9月、センター街は「バスケットボールストリート(バスケ通り)」へ改名した。メディアを通して渋谷が憧れとなり、なんとなくセンター街に愛着を持っていた私たちの両親世代は、その改名に不服そうだったことを覚えている。

でも、同じ大学でよく渋谷で遊んでいたナナと私は、「そんなもん、呼ばなきゃ元に戻るでしょ!」なんて話していた。10代後半から20代前半。謎の自信が満ちあふれ、なんでもできる気がしていた。いま思えば、恥ずかしくも愛しいお年ごろだったのである。

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ナナ:そう、センター街ってさ、なんか落ち着くんだよね。正直あまり綺麗じゃないし、人混みで歩きづらいときもあるけど、誰がいてもいいっていうか。

久しぶりに会った高校時代の友だちとの思い出話とお酒に、ほどよく酔って。楽しくてテンションも高いんだけど、なんかちょっと感傷的になってたのかも。笑

やりがいはあるけど仕事は大変で、好きな仕事だから愛もあるけど、誰にも褒めてもらえなくて。そんなときにバカみたいに笑って遊んでいた時期を思い出して、無性にセンター街に行きたくなったんだよね。

森山:そっか、ナナにとっては思い出の場所というか、帰る場所みたいな感じなんだね、センター街が。

ナナ:めっちゃ恥ずかしい言い方をすると、そうだね。笑

それで、友だちと桜ヶ丘からスクランブルのほうへ向かって向かって歩いてたんだけど。スクランブルって、よく海外のひとが写真撮ってるじゃん。

それを見て私たちも「撮ろうよ!」って、面白がって写真撮ってたんだよね。ほんっと高校生ノリ。そしたら近くにいた外国人男性が「みんなカワイイのに、その撮り方じゃ全員入らないよ!僕が撮ります!」って近寄ってきて。

森山:そのナチュラルな褒め方と距離感、もしや、その人が…!

ナナ:結論からいうと、それが元カレのイタリア人、エミリオ(仮名)だったんだけど。笑

普通に考えて、女の子は3人いるのに、男の子がひとりで気さくに話しかけて来ないでしょ?男の子も3人いて、ペアになれる人数とかならわかるけど。

森山:勝手にイメージを押し付けるのもよくないけど…さすが、イタリア人だわ。

image by:Patryk Kosmider/Shutterstock.com

ナナ:エミリオは日本をひとり旅をしてたらしいけど、ほんとに振る舞いがスマート。私たちに「写真撮る?」って話しかけてきて、写真撮り終わったら「ちょっと5分待って!」って言って、近くにいたおじいちゃんの写真も撮ってあげてて。

たしかにナンパはナンパなんだけど、声かけてから待たされることある?って思って、面白かったんだよね。困ってる人は老若男女フォローするって感じで。

センター街っていう思い出の場所で、めずらしい出会いだったから。ナンパしといて行き先が決められないエミリオが、ずっとスマホのMapでお店を探してるのも可愛かったから、私からノリで「一緒にクラブに行く?」って誘って、ノリノリでついてきた。笑

森山:さすが、あんたもあんただけど、イタリア人の彼も彼だね。

ナナ:正直、その時点でたぶん、私はひと目惚れしてたんだよね。見た目は顔、濃い!って感じでそんなにタイプではなかったんだけど、まっすぐな子犬みたいで。

あと、香水?かな、すごくエミリオの匂いに惹かれたことは覚えてる。その日はクラブに行って、できたばかりの一風堂で、エミリオにラーメン奢って、そのまま解散。

後日エミリオからFacebookでメッセージ来たときは、ほんと嬉しかった。「ラーメン、ナナとまた食べたい!」だったけど。笑

森山:ナナにだけにメッセージ来たの?

ナナ:確認してないけど、たぶん私だけ。後から聞いたけど、ストレートの黒髪がドンピシャでタイプだったらしい。イタリア人って、黒髪が好きな人が多いんだって。あと、食事にもうるさい。笑

森山:センター街と一風堂のおかげで実った恋だね!それで、彼とは後日にデートしたの?

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ナナ:3日後にスカイツリーに行ったよ。私って英語、ほとんど話せないじゃん?でも、言語の壁なんてまったく感じなくて、お互いずーっと笑ってた。

展望デッキで大きい瞳を少年のようにキラキラさせて、東京の夜景を眺めている彼を見て、「私、この人のこと、めっちゃ好きだ!」って思ったんだよね。

そのあと新宿のバーに行って、彼の泊まっていた小さなホテルで一晩中、じっと目を見て手を繋いで話し合ったわけ。映画の主人公になったみたいに。

森山:ほんとに映画のワンシーンみたい!でもそっか、彼は旅行中だったよね。そのあとはどうなったの?

ナナ:翌朝、彼は関西へ移動しちゃった。でも私としては、絶対このままお別れじゃイヤだと思って…勝負に出た!

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