東京のすぐ隣にある非日常。千葉県の絶景スポットをローカル線でめぐる

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2020/10/10

千葉県は言わずと知れた東京のお隣にある県ですが、いわゆる「首都圏」のイメージからすると、とても信じられないほどの豊かな自然に恵まれています。

なかでも面積の大部分を占める「房総半島」は三方を海に囲まれていて、その中央部は低山が連なった丘陵地帯になっているのが特徴です。アウトドア好きの人はもちろん、海派も山派も楽しめる場所がたくさんあります。

自動車でのドライブ旅行も快適ですが、あえていつもはなかなか乗らないローカル電車で旅をするのも楽しいものです。どの列車も1~2両編成で、無人駅も多く、都心から1~2時間ほどで非日常とも呼んでいい経験をすることができます。

そこで今回は筆者がおすすめする千葉県内のローカル線と主な観光スポットを紹介します。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

久留里線から緑の美しい「亀山湖」へ

亀山湖は釣り客に人気がある image by:角谷剛

亀山湖」は房総半島のほぼ中央にあります。小櫃川をせき止めて建設された人造ダム湖です。

カヌーイストの野田知佑さんが住んでいたことがあり、同氏の一連の著作や椎名誠さんの名著『岳物語』にも亀山湖は重要な場所として登場しますので、その名前を記憶している人も多いかもしれません。

両氏の大ファンである筆者にとっては、長い間訪ねてみたいと思い続けていた場所でした。

久留里線の車両 image by:角谷剛

亀山湖へ電車で向かうには、JR東日本の久留里線の終着駅である上総亀山駅が目的地になります。旅の起点になる木更津駅は東京駅から1時間半ほどのかなり大きなターミナル駅です。

木更津駅で久留里線に乗り換えるわけですが、駅の片隅にたたずむ2両編成の電車に乗り換えると、大げさではなく世界が一変したような気持ちになりました。


なにしろ、自動ドアではなく、ボタンを押してドアを開閉するのです。車両内に入ると、よく路線バスにあるような「ワンマン運転のため、整理券をお取りください」という意味の注意書きまでがあります。

また、久留里線では「Suica」などのIC乗車カードの利用はできません。私は一旦改札を出て、切符を買い直さなくてはいけませんでした。

木更津〜上総亀山間は約1時間ほど。田園風景が広がる内陸地をゆっくり走ります。途中にあるほとんどの駅がひっそりとした無人駅のようです。

駅前のメインストリート。シャッターを下ろした商店の前で数匹の猫が迎えてくれた image by:角谷剛

終着駅の上総亀山駅に降り立った乗客は私を含めて3人でした。まるで待合所のような小さな駅舎です。改札口らしきものはあるのですが、このときには駅員の姿はありませんでした。

コンビニエンスストアもファストフードも何にもない駅前から亀山湖へは徒歩で約10分ぐらいでしょうか。

湖周辺には釣り客を見込んだホテルや温泉もあり、駅周辺に比べるとややにぎやか雰囲気になりますが、私が訪れたのは平日の午前中でしたので、ほとんどすれ違う人はいませんでした。遠く湖面にボートを浮かべて釣りをしている人が何人か見えました。

亀山湖畔の遊歩道 image by:角谷剛

湖岸に沿った遊歩道をゆっくり1時間ほどジョギングして、いざ帰ろうと正午前には上総亀山駅に戻ってきたのですが、次の上り電車は午後2時26分までやってこないのでした。

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