実はまだ氷河期?日本で初めて「氷河」が発見された富山・立山連峰
密度の高い氷のような雪が低地に向かって流れる場所=氷河
先ほどは繰り返し、雪渓が氷河だと判明したと紹介してきました。では、そもそも雪渓(万年雪)と氷河の違いは何なのでしょうか。登山などで見かける残雪に飛び乗った経験がある人なら分かると思いますが、残雪はカチカチですよね。1年を通して溶けない万年雪は残雪よりもさらにハードで、
<フルンと呼ばれ、押しつぶされて密度が500kg/m3以上に達し、スコップがはいらないほどの固さ>(『立山の地形 氷河時代の立山』より引用)
になると言います。この万年雪がさらに押しつぶされて、
<密度が830kg/m3(立方メートル)に達する>(同上)
と、氷河氷と呼ばれるようになるのだとか。さらにこの氷河氷が、
<低地に向かって流れ下る>(『広辞苑』より引用)
と確認されると、氷河と認定されるみたいですね。上述した立山や剣岳の斜面に残る雪は、厚さ30m以上と巨大な氷河氷で、さらに低地に向かって52日間で最大9cmなどの移動も確認されたため、学術的に3カ所の雪渓が氷河と2012年に認定されたのですね。
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