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境内に伝説の生き物が?異国情緒あふれる宇治「萬福寺」を大解剖

KYOTO SIDE
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2019/05/23

金色の身体にぽってり丸〜い太鼓腹、大きな袋を片手に今にも大笑いしそうなこちらの布袋様。何となく大陸的な異国の趣を感じませんか?

この布袋様がおられるのは、宇治市にある黄檗山萬福寺。江戸時代に創建された大禅刹でありながら、「日本のお寺じゃないみたい!」、「チャイニーズテイスト満載」と評判を集める、他に類を見ないお寺なんです。今回は、そんな萬福寺の魅力を大解剖! 京都から中国の風をお届けします。

黄檗山萬福寺ってどんなお寺?

開山は日本にさまざまなものを将来した隠元さん 

中国感満載の総門がお出迎え

萬福寺は日本三禅宗の一つ・黄檗宗の大本山。寛文元(1661)年、中国福建省から来日した隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師によって開かれました。

隠元さんといえば、大陸のさまざまな文化や風習を伝え、日本に煎茶文化をもたらしたとされる超有名なお坊さん。インゲン豆やスイカ、レンコン、タケノコ(孟宗竹)なども隠元さんによって将来されたものなんだそうです。

旧を忘れない……寺名も伽藍も明朝様式で

開山の隠元禅師を祀る開山堂

さて、そんな隠元さんは当初、3年で中国に帰国する予定でした。が、その人気ぶりが凄まじく、結局は日本に引き留められ、徳川4代将軍・家綱に与えられた10万坪という広大な寺領に萬福寺を開創することになったのです。

「黄檗山 萬福寺」という名前は、隠元さんが中国で住職を務めていたお寺と全く同じ名前。そこには「旧を忘れない」という意味が込められており、伽藍も仏像も従来の日本式とは異なる明朝様式で整えられました。

建造物に漂うチャイニーズテイスト

建材は南・東南アジア原産のチーク材

法堂から大雄寶殿を望む

代表的禅宗伽藍建築群として、23棟の主要な建物と回廊などが国の重要文化財に指定されている萬福寺。その伽藍配置は明朝様式を取り入れた左右対称で、萬福寺で一番大きな伽藍・大雄寶殿の建材は、南アジアや東南アジア原産のチーク材が使用されています。

日本では馴染み深いヒノキも「水に強い・耐久性に優れている」という特徴があるのですが、あえてチーク材を使ったところにこだわりを感じます。ちなみに大雄寶殿は、チーク材を使用した歴史的建造物としては日本唯一のものなのだそうです。

卍に由来する勾欄のデザイン

(左)大雄寶殿の軒と円窓、(右上)開山堂の勾欄、(右下)法堂の勾欄

もちろん、建物のデザイン自体も中国的。ピンっと反り上がった軒に、「日」「月」を表すという丸い窓「円窓(えんそう)」、日本では一般的な卍模様ではない「卍くずし」と呼ばれるデザインの勾欄(こうらん)など、「なんか日本と違う」感がそこかしこに漂っています。


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