師走が魅せる、京都の街並み。古都で歴史ある「冬の風物詩」を学ぶ
事始(ことはじ)め
12月13日に芸舞妓さんたちが「おことうさんどすー」といいながら、あいさつ回りをする習慣があります。
彼女たちが日ごろからお世話になっているお茶屋さんや、お稽古ごとの師匠のところなどに挨拶にいくのです。特にお世話になっているところには、事前に鏡餅をお届けします。
五花街のひとつ祇園甲部では芸舞妓さんたちは舞踊、井上流の師匠・井上八千代宅を訪問。彼女たちは師匠に「今年もお世話さんになりました。来年もおたのもうします」と挨拶をします。
井上八千代師匠からは「おきばりやしたね。来年もおきばりやす」という言葉をかけてもらい、舞扇が手渡されます。花街ではこの日から正月の準備に入り、新年モードに入っていきます。
ちなみに「おことうさん」は「お事多さん」が由来で、「お忙しいことですね」という意味です。大晦日の夜にも「おことうさん」という挨拶を使います。「お忙しいことですね。今年も一年お疲れさまでした」という意味合いになります。
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