サンフランシスコの33%がアジア人?「食」で感じる街の多様性

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2020/02/01

多様性をもっとも感じやすい“”。アメリカは広く気候も違うため、土地ごとの名物がかなりバラバラ。土地的な理由だけでなく、移民によって作られた国であることもその土地ごとに発展した食の名物の違いに影響しています。

代表的な例では、ユダヤ系移民が多かったニューヨークでは「ベーグル」、「パスタラミ」、「ピクルス」などが
持ち込まれ、いまではどれもニューヨークを代表する食べものとして認識されています。

そのほか、ドイツや北欧からの移民の多い中西部ではスウェーデンのコーヒーブレッドや、ドイツのジャガイモ料理などが有名です。

image by:Shutterstock.com

メキシコと国境を接するカリフォルニア州南部やルイジアナ州南部には、メキシコの伝統的な料理が取り入れられました。なかでもルイジアナ州は16世紀にフランスの植民地だったため、フランス料理のエッセンスを取り入れた独自の料理も発展。郷土料理としていまでも定着しています。

そもそも、開拓時代のアメリカでは、国民の多くが海外からの移住者。自ら未開の地を切り開き、田畑を開墾し農場を作り、街をつくっていた時代で、生活用品どころか生活に必要なインフラすら整備されていない地域も多くありました。

結局開拓地でも都市部でも、基本的にはその地域で「食べられるものを食べる」という「食文化」が主流となって広まっていったことも、移民の間であっても他国の伝統的な食べものを受け入れやすかったと考えられます。その土地ごとの郷土料理から歴史を紐解く楽しみもあるのがアメリカの食文化だったりするのです。

そして、以前出張で行ってきたサンフランシスコにも、移民の影響や土地の特性が影響した独自の食文化が発展しています。

アジア人の多いサンフランシスコでは「お茶」が充実

image by:Andrey Bayda / Shutterstock.com

まず、サンフランシスコにはアメリカ最古のチャイナタウンがあるので、美味しい飲茶や中華料理屋、中国茶を中心としたカフェが豊富。

お茶文化が発展したことで、日本茶や抹茶、ロシアのお茶なども入りやすかったのか、お茶好きでも簡単に飽きさせないほどこだわりの店が多めなのが特徴です。


今回はゆっくりお茶している時間がなかったのでお茶関連のご紹介はできませんが、「san francisco tea shop」などで検索するとさまざま出てきます。

例えば、以下の食専門のイーターの記事では、サンフランシスコでお茶するためのガイド記事を掲載。ニューヨーク版にはこういった記事がないので、それだけお茶関連のカフェが多いということなのでしょう。

参考記事(外部サイト)

A Guide to Drinking Tea in San Francisco

ちなみに毎年10月ごろに国際お茶フェスティバル(San Francisco InternationalTea festival)も開催しています。

San Francisco International Tea festival

ニューヨークの場合は、お茶のフェスティバルにコーヒーも含まれているので、お茶メインではありません。

Annual Coffee & Tea Festival: NYC

お茶カフェが多いということはそれだけ利用する客も多いといえます。実際、サンフランシスコには中国系アメリカ人を中心としたアジア人社会が発展しているので、街を歩けば見慣れたアジア系の顔のかたをたくさん見かけます。

ニューヨークにもアメリカ最大のチャイナタウンがありますが、マンハッタンを歩いていてもサンフランシスコほどアジア人が多いなーとは感じないので、よほどの数のアジア人が住んでいるのではないでしょうか。

image by:ChameleonsEye / Shutterstock.com

参考までに直近の国勢調査を見てみると、サンフランシスコ市郡の人種ごとの比率は白人が最多で全体の48.1%を占めていますが、次いでアジア人33.3%とそこそこ多め。

ニューヨーク市は、最多は白人で42.67%とサンフランシスコ市郡と変わらないが、2番目に多いのは黒人または
アフリカ系アメリカ人で24.27%、次いで、そのほかの人種(ヒスパニックなど)で15.12%。アジア人は13.95%ともっとも少ないのです。

人口に対する割合で見ると、ニューヨーク市に住むアジア人はサンフランシスコの半分以下なので、そりゃぁ、アジア人多いと肌感覚でも違いを感じますね。

参考(外部サイト)

Demographics of San Francisco

New York City, New York Population 2020

image by:Andrey Bayda / Shutterstock.com

余談ですが、サンフランシスコは西海岸にあるので、日本からニューヨークに行くよりずっと短いですよね。往路は9時間半ほどで復路は11時間ほど。ニューヨークは13~14時間はかかるので、断然、遠いです。しかも、サンフランシスコは年中温暖。冬は少し肌寒くなるけども、日中はジャケットひとつで全然オッケーです。

一方ニューヨークは今年比較的温暖ですが、たいがいにおいて日中は10度を超えることはなく、夜は確実にマイナス。

コートは絶対に手放せませんし、寒波が来たら体感マイナス20度なんて当たり前で、寒波が去ってマイナス
5度程度になると「きょうは暖かいね」なんて道行く人と言葉を交わしてしまうほど。完全に寒さ感覚がおかしくなっています(笑)。

サンフランシスコはニューヨークと比較すると気候的にはかなり過ごしやすいので日本から渡米する方はサンフランシスコ良いなーと思う方多いかも?

でもそれでもやっぱりニューヨークがいいと思うのは、今回短期間でしたが、サンフランシスコに行ってみて、ここに住む自分を想像できなかったから。バラバラの人種が入り混じって独自の文化が形成されているニューヨークには、まだまだ飽きていないのかもしれません。

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