癒しの絶景も。コロナ収束後に行きたい、日本全国の人気「温泉」ランキング
第3位 渋温泉/長野県
長野県の名湯「渋温泉」のなかでもひときわ目を惹く存在が「歴史の宿金具屋」です。目抜き通りのちょうど真ん中に位置し、その独創的かつ趣のある佇まいには思わず道行く温泉客の足も止まります。
創業240年というこの宿は、ジブリ映画『千と千尋の神隠し』のモデルのひとつでは?とファンの間で話題になり日本中の注目を集めました。
外から眺めるとちょうど真ん中に位置する建物が、国の登録有形文化財にも認定される木造4階建ての「斉月楼」です。
当時、木造4階建というのは非常にめずらしく、まわりの人々はあっと驚かされたそう。その後、建築法が変わったことから現存する大変稀有な木造4階建の建物となっています。
ユニークな建築のディティールを見てまわるだけでもあっという間に時間が経ってしまいますが、魅力はもちろん温泉にもあります。
なんと4つもの源泉を所持する宿で、大浴場は3つ。大浴場は、白い湯の花が特徴の硫酸塩泉「鎌倉風呂」と、うっすら黄色い濁り湯の塩化物泉「浪漫風呂」、そして無色透明の硫黄泉「龍瑞露天風呂」を交互に楽しむことができるのです。
瓢箪をかたどった湯船の「鎌倉風呂」とローマの噴水を模した洋風の「浪漫風呂」はわくわくするほどフォトジェニック。時間帯で男女入れ替えなので、入りそびれないよう注意が必要です。
この大浴場に加え、5つの貸切風呂もあり、合計すると8つにも!もちろん、すべて源泉掛け流しです。
- 歴史の金具屋
- 長野県下高井郡山ノ内町平穏2202
- 0269-33-3131
- 公式サイト
また、渋温泉に出かけたら、はずせないのが「九湯めぐり」。地元の人が利用する9つの共同湯を、なんともありがたいことに宿泊者にも解放してくれているのです。
通称「初湯」と呼ばれる一番湯は胃腸、「綿の湯」と呼ばれる「三番湯」は子宝の湯であるとともに、切り傷やおできにも効果が期待できるといわれています。
しかも泉質もバラエティに富んでいるので、鉄分が多く褐色を帯びたものから白濁するもの、緑がかったもの、無色透明など、さまざまな湯を堪能できるというのも高スペック。
地中から湧き出たままの温泉をこれでもか、と味わいたい人にはぴったり。効能も神経痛から美肌まで多岐にわたるので、体調に合わせたお湯選びができるのもいいですね。
- 渋温泉 九湯めぐり
- 6:00~22:00まで(渋温泉にご宿泊いただいた方のみ)
- 公式サイト
- 渋温泉に宿泊者以外の方は、9番湯大湯のみ利用可能。
第2位 小涌谷温泉/神奈川県
目の前を遮るものは何もない神奈川県の標高600mの高台に、箱根の山々を見下ろすように建つのが「箱根小涌園 天悠」です。こちらでは「小涌谷温泉」の名湯とともに絶景も楽しむことができます。
ロビーに始まり客室に至るまで、どこから眺めても解放感あふれる眺望に目を見張りますが、この抜群のロケーションを最大限に活かしたのが、宿自慢のインフィニティー温泉「浮雲の湯」です。
「浮雲の湯」でのインフィニティー温泉体験を表現する言葉はたくさんあると思いますが、絶景に加え“とびっきりの解放感”がピッタリ。そのとびっきり感は、一度味わったら必ずクセになります。
湯船の先に広がるのは、美しく稜線を描く箱根外輪山と大きな空で、空とつながるような浮遊感はインフィニティーならでは。
それは、まるで天空から下界を見下ろす天空人になった気分で、温泉に浸かった瞬間、現(うつつ)のことなど忘れてしまうはず。
ちなみに「浮雲の湯」は時間帯により男女の入替制となっていますが、もうひとつ素晴らしい露天「車沢の湯」があります。
こちらは緑の中で滝を眺めながら湯浴みを楽しむ森のヒーリング温泉。まったく趣向が異なるふたつの露天風呂が楽しめるとは、なんとも贅沢です。
さらに150室ある客室にはすべて専用の露天風呂が付くので、滞在中は24時間、いつでも好きなときに温泉を楽しむことができますよ。
- 箱根小涌園 天悠
- 神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平1297
- 0465-20-0260(予約センター)
- 公式サイト
- スポット詳細記事
- >>>空と溶け合うインフィニティー温泉。箱根で楽しむ超リラックス体験
第1位 伊東温泉/静岡県
「陽気館」があるのは伊東の温泉街の一角。少し奥まった場所に位置し、すぐ背後が山という立地なのでそこだけ切り取ると街中の温泉という感じはしません。
創業1910(明治43)年の老舗宿で、泉質の異なる2本の源泉を有する源泉かけ流しが自慢です。
温泉宿のスペックとしては、これだけで十分“良い宿”の基準を満たしているといえますが、特筆すべきは同施設の露天風呂が混浴であること。
なんと、宿には「専用登山電車」なるものがあり、傾斜度45度で30mほど昇った先に露天風呂の入り口が現れるのです。というのも、露天風呂があるのは宿泊棟とは離れた山の斜面の上となり、この急斜面を「登山電車」が結んでいるというわけ。
混浴露天風呂は、隣接する山の自然がちりばめられた岩風呂造りで、伊東の街並とその向こうに広がる相模湾を一望する大眺望風呂。晴れた日には初島も眺めることができます。
泉質はかなり塩分が強いカルシウム・ナトリウム-塩化物泉湯。52度の源泉を42度にまで冷まして使用する、正真正銘の源泉掛け流しを堪能することができます。
海のそばに行くと塩分強めの温泉はめずらしくありませんが、同施設の温泉は塩分に加えて滑らかさが上回るのが特徴で、“しょっぱいけど甘い”湯なのです。
ちなみに、こちらは混浴ですがタオル巻きは禁止。浴槽が深いのと岩陰があるので、湯に浸かってしまえば人目も気になりませんが、何しろ熱湯なのでそう長くは浸かっていられないのがネック。正直、女性にとってはちょっとハードル高めです。
ただ、時間帯によっては1人でこの眺望風呂を満喫することができますし、宿泊すれば夜19時30分~21時30分と早朝6時~7時30分が女性専用の入浴時間に設定されているので、宿泊して気兼ねなく極上湯を楽しんでみるのもおすすめです。
- 陽気館
- 静岡県伊東市末広町2-24
- 0557-37-3101
- 公式サイト
- スポット詳細記事
- >>>登山電車でガタゴト。静岡県伊東「陽気館」の絶景混浴露天風呂
今回は、全国各地にある温泉地をランキング形式でご紹介してきましたが、どの温泉も魅力満載。自然の絶景に癒されたり、宿で湯めぐりを満喫したり、楽しみ方は実に十人十色です。
もちろんまだまだ知られざる名湯は各地に隠されています。新型コロナウイルスが収束した際には、温泉に癒されながら、自分好みの名湯を探してみてはいかがでしょうか。
- image by:歴史の金具屋
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